水素ステーション設置に向け
関係者が団結も険しい普及の道
自動車メーカーはじめ11社による燃料電池自動車普及拡大に向けた水素ステーション整備のための合同会社である「ジェイハイム」が設立されることになった。
質疑応答。
Q 安全上、水素ステーションは空が抜けているのが条件となっている。
A 漏れに対する対策をとっている。
Q コスト削減の課題は?
A 高圧ガス保安法の元に運営しなければならない。欧州ではガソリンスタンドと同様の対応で行われている。今後、安全上の問題が確認されればコストは下がっていく。
エネルギーをどうしていくのか、EVとFCVは対立軸にはない。世代を重ねるごとにコストは下がる。現在は協調領域。各社でいろいろ話をして進めていきたい。
Q 普及戦略について。
A インフラ整備をバラバラにやっていると、都市部に整備が集中してしまう。地域的な広がりのためにインセンティブをつける。点から線へ、面へ。ゆくゆくは国内に網の目のように整備したい。
Q 普及促進について。
A 自立化はFCVの普及が必要。各ステーションあたりの具体的ゴールは変わる。数値はない。クルマとステーション両輪で進めていく。
Q ステーション整備が当社目標より2年遅れている。
A 建設費、運営費が削減できていない。自動車側の問題もある。産業全体としてコストを下げていく。今回の取り組みは有益なもの。
Q ステーションのFCV以外への供給は?
A 東京オリンピックで水素バス100台の整備が見込まれている。トラック、フォークリフトの需要もある。水素のコストダウンの観点からも国家戦略に則ってやっていく。
Q 建設コスト削減について。
A 投資家については数社から話をいただいている。大雑把なイメージは、ざっと国からの補助金が半分。それ以外の10から20%に出資金を入れる。
Q 2030年に900箇所の国の目標がある。残り800箇所を整備するということか?
A そのとおり。チャレンジングな目標だと思っている。
Q EVとFCVの将来の使い分けは?
A グローバルに見て普及は低い。お客様の選択に向けてどのような提案ができるか。ゼロエミッションのクルマを一定量入れていきなさいとの政策による。普通のお客様が買いたいと思うのは、単にガソリンを電気に置き換えただけでは普及は進まない。従来のクルマより魅力あるもの。
Q 世界との連携、標準化について聞いた。
A 連携で言えば、標準化を踏まえて業界の中で協力的なことがあればやる。
セルやスタックのコンポーネントを商用に使っていく。クルマ単独の議論では終わらないと思う。