レクサスが初のBEV専用車となるRZを国内で発売した。税込み価格は880.0万円、限定500台の「ファースト・エディション」は940.0万円。
ファースト・エディションには専用ボディカラーやブラック塗装アルミホイール、専用インテリアカラーなどが採用されている。
プラットフォーム(e-TNGA)や総電力71.4kWhのリチウムイオン電池をbZ4Xと共有しているものの、前輪モーターは109ps/169Nmから204ps/266Nmに強化されている(後輪モーターは109ps/169Nmに据え置き)。一充電あたりの航続距離は494km(WLTCモード測定値)。また、レクサスらしいスッキリとした走り味を実現すべく、パフォーマンスダンパーが備わっている。
リース専用のbZ4Xと違ってRZは買い切りも可能だ。これはレクサス所有者の購買特性を加味して決定された。具体的には「買って自分で所有したい」「リースだと車内で喫煙したりペットを同乗させられない」といった声が存在するため。
RZの導入に合わせてレクサスはBEVオーナー向けの専用サービス「レクサス・エレクトリファイド・プログラム」もスタートさせる。
24時間365日コンシェルジュに連絡を取れる体制に加え、BEVの新車購入者に普通充電器(オリジナル品)と設置工事を無償で提供する(工事費込みで30万円相当)。
全国に183拠点あるレクサス・ディーラーのうち、すでに171拠点には急速充電器が設置されているが、4月には全拠点に充電器が揃う(一部は普通充電器)。さらには全拠点への急速充電器設置をめざしていく計画だ。
これとは別に商業施設などに150kW以上の急速充電器の設置を進め、レクサス所有者が優先して事前予約できる体制を構築する。2030年までに100カ所への設置をめざす。第1弾は今年6月に東京ミッドタウン日比谷に開設される予定だ。また、今後は待ち時間を有効活用できるサービスも準備していくという。
このエレクトリファイド・プログラムを立ち上げるに至った経緯は、移動中の充電を不安視する声が多かったため。購入後3年間は無償で付帯され、累計販売台数が1000台程度のUX300eを所有しているユーザーにも2026年3月までは無料で提供される(普通充電器の無償提供を除く)。
なお、UX300eも一部改良されて電池容量が54.4kWhから72.8kWhに増強され、航続距離は従来比40%増の512kmに伸びた。また、ボディのスポット溶接打点が20点追加されて剛性アップが図られ、電動パワステと足まわりのチューニングを最適化。内装ではインフォテイメント画面が12.3インチのタッチスクリーンに変更され、OTAによるソフトウェアのアップデートにも対応。税込み価格は630.0万〜685.0万円。