自動車総連、春闘「統一要求指定日2月13日」に決定

スポンサーリンク

本日、1月10日、自動車総連(高倉 明会長)は、第86回中央委員会を横浜市で開催した。2019年総合生活改善の取り組み方針について協議した。

●「働く者の将来不安の払拭と日本経済の自律的成長」の実現

●生産性運動三原則の実践と社会全体への波及

●自動車総連における働き方を含めた全体の底上げ・格差是正の更なる前進

を取り組みの柱に据えている。とくに賃金については、中小単組の地力向上、底上げ、格差是正に繋げるために、「上げ幅」だけでなく「目指す賃金水準」を強く意識する「絶対額を重視した取り組み」に重点を置く。主要単組における統一要求指定日は2月13日とした。

以下は会見でのJAWの高倉会長のコメント。

実感なき経済成長が続いている。内需主導の経済成長が必要。実際の賃上げ額を見ると、賃金改善分の上げ幅だけでなく、絶対額重視の取り組みを行う。生産性運動三原則実践による人への投資、バリューチェーン における付加価値向上に取り組む。中小がいかに実を取れるか。

質疑応答の要旨。

Q産別の役割は?

A12の労連で構成されている。労連には47。労連で補完できる。単組にとっては労連が大事。

Qトヨタのベア非公開について。
Aトヨタの件で方針を組んだわけではない。絶対額重視にシフトしていこと。全体を捉えた中で比較する方がより格差是正に近づいていく。
Q総連としてどのように闘争していくのか?
A従来であれば、例えば3000円ですよと、改善分を示した。これに対して「うちの賃金はこんな水準ですよ。5年後までに引き上げていきましょう」などの交渉ができる。
通年の制度見直しにもつながっていく。受け止めについては足並みが揃っている。心配はない。個別賃金を全面に出して、ベア中心から絶対額を重視していく。それそれの課題を明確化したり、水準を確定するなど労連と単組が一緒にやっていく。
Qベアではなく定昇含めた総額でやっていきましょうと。ベアだけを非公開する経営側の姿勢を容認するのか?
A確定していないので今は答を用意していない。会社が違えば、人事制度も違う。どれだけ原資を出すのか。配分折衝には色んなやり方があっていい。総原資をいくら取るのかが最も大事。
Q自動車総連がベア要求を示さない中で連合春闘との関係は?
A人への投資のあり方は会社と協議していかねばならない。
Q個別賃金要求に移行するのか?
A個別賃金に100パーセント以降できるとは思っていない。一歩一歩目指していく。総連で賃金改善分の数字がない中では、労連が補完してくれるだろう。全メーカーで個別賃金は公表している。
Qトヨタ労組との違いがでたが?
A総連には数字がないが労連にはある。金属労協との取り組みとは完全に合致している。実際の賃上げが一番重要。中には定昇制度がないところもある。格差是正のためには根っこがら見ていかないといけない。JCMの3000円以上については、昨年までの取り組みを踏まえている。決して水準が安きに流れることはない。上向きに考えている。賃金センサスプレミアを超えているところはない。
スポンサーリンク