トヨタは11月16日に5代目プリウスを国内で世界初公開した。
25年間にわたってハイブリッドカーの普及に貢献してきた同車は牽引役という役割において節目を迎えた。しかし、トヨタはプリウスを残すべきブランドと考えて「みんなの手が届くエコカー」として存続させることを決めた。とはいえ、ただ単にルーティンワークでモデルチェンジを行うのではなく、ハイブリッドカーの新たな価値を追求すべく「ハイブリッド・リボーン」がテーマに掲げられた。
マガジンXで早くにスクープしたように5代目もモノフォルム・シルエットを継承しているが、全高は40mm引き下げられて精悍さが増した。足元には19インチタイヤがおごられ、少しでもフェンダーを薄く見せるためにホイールアーチモールも装着。
フロントには既報のコの字型ランプとハンマーヘッドをモチーフにした造形が用いられ、リアには横一文字のテールランプが配されている。また、リアドアのハンドルはピラーに内蔵。
写真下はバンパー下部のガーニッシュとホイールアーチモールが無塗装のグレード。後輪にも電気モーターが備わる4WDモデルのため、フロントドア下方にE-Fourのエンブレムが備わる。
新開発されたテーマカラーのアッシュとサブテーマカラーのマスタード(写真下)はソリッド風の色合いでボディのカタマリ感を強調する。光の当たった部分がさりげなく輝くよう、工夫されている。
エモーショナルレッドII、プラチナホワイトパールマイカ、アティチュードブラックマイカ、シルバーMは現行モデルから踏襲されるが、スーパーホワイトIIは法人向け専用色に変更されてカタログから姿を消す。
内装は引き締まって見えるブラックに統一され、歴代にわたって用意されてきたグレーなどの明るい色は設定されない。ブラック単色ではなく、グレーまたはレッドの差し色が組み合わされて高品位なイメージが演出される。
そのインテリアにはbZ4Xを連想させるバイザーレスの7インチTFTメーターパネルがドライバー前方に置かれる。ナビ画面を兼ねるインフォテイメント画面は8インチまたは12.3インチから選べる。さらに、インパネにはアンビエント照明が組み込まれており、セーフティセンスと連動していてアラームが鳴る前に点滅してドライバーに注意を促す機能も有する。アクセルペダルはオルガン式に変更。
(後編に続く)