受注台数が1700台を超えた三菱トライトン

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三菱が12年ぶりにピックアップ・トラックを国内で発売した。今回デビューした新型トライトンは3代目にあたり、かつてと同じくタイから輸入販売される。
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同車にかける三菱の意気込みは商品内容からヒシヒシと伝わってくる。何しろ今回のモデルチェンジで刷新されたラダーフレーム式シャシーやサスペンションは日産とのアライアンスと関係なく三菱が独自に新開発したもので、相当な開発工数が費やされたことは想像に難くない。開口断面積が65%も拡大された新しいフレーム式シャシーのおかげで曲げ剛性は60%、ねじり剛性は40%向上。
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triton_sideサスペンションは前輪がダブルウィッシュボーン式、後輪がリーフスプリング式。前輪はアッパーアームを上方に移すことでストローク量が増やされ、オンロードでの乗り心地とオフロードでの接地性の両方を向上させている。これが意外に難しかったようで、開発関係者は「パッケージングとサスペンションのストローク量確保は相反する。ミリ単位でサスペンションのストローク量を増やすと室内にセンチ単位で影響が及ぶ」としてバランス取りに苦労した点を振り返る。

搭載エンジンは先代の4N15型と同じ2.4Lディーゼルターボながら、4N16型にアップデート。名称が似ているため軽い改良版なのかと思いきや「エンジンブロックもピストンも新開発。燃費改善のために圧縮比を先代の15.5から15.2に下げた」という。6速ATが組み合わされていてオンロード・オフロードを問わず、十分な動力性能を備えていることが体感できた。
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その動力を伝達する4WD機構には4つのモードから選べるSS4ーIIを採用。センターデフはフリーまたはロックに切り替え可能で、より高い走破性を発揮するローモード(4LLc)や前輪を切り離せるFRモード(2H)も用意されている。
triton_meterさらに、この4WD機構の選択モードおよび路面に合わせて出力特性を変えられるドライブモードも備わっている。モードにはグラベル、スノー、マッド(泥ねい路)、サンドなどが用意されており、センターコンソールのスイッチを押すことで切り替えられる。岩場やモーグルで試乗したところノーマル・モードでも走破できそうな気配だったが、最適なモードを選んだ際には車輪の空転が抑えられ、より素早く進むことができた。
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このほか、空転している車輪にブレーキをかけて接地輪に動力を伝達するアクティブLSD、滑りやすい下り坂で車速を一定に保ってくれるヒルディセント・コントロール、ヒルスタート・アシストも標準装備。ヒルディセント・コントロールは前進時だけでなく後退時にも稼働し、上限20km/hまで設定できる速度調整はスイッチ類を押すことなくペダル操作で行えて便利だ。

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なお、3月10日現在の受注台数は約1700台。構成比は上級グレードのGSRが88%、エントリーグレードのGLSが12%。
人気色トップ3はホワイトダイヤモンド(32%)、ヤマブキオレンジM(26%)、グラファイトグレーM(20%)。

主要スペック(GSR)
●全長×全幅×全高:5360mm×1930mm×1815mm
●ホイールベース:3130mm
●車両重量:2140kg
●パワートレイン:2.4L直4ディーゼルターボ(204ps/47.9kg-m)
●トランスミッション:6速AT
●WLTCモード燃費:11.3㎞/L
●駆動方式:4WD
●税込み価格:540万1000円(オプションを含まず)

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