3月8日の斉藤国交大臣会見要旨。
公共工事等の担い手確保のため、総合的に取り組む。
住宅の確保に配慮をする必要のある人、住宅と福祉の連携を図る。
本日、建設業団体と賃上げについて「5%を十分に上回る賃金上げ」について話した。
賃上げと働き方改革を行い持続可能な建設業のあり方に取り組んでいく。
質疑応答。
Q 3月11日で東日本大震災から丸13年が経過する。
A 復旧復興に全力で取り組んできた。ハード事業は概ね完了した。
福島の原子力発電所災害地域ではいまだに帰還困難区域がある。生活や生業基盤の整備に取り組む。過去の災害で得られたノウハウを生かして、地域に寄り添いながら復興に全力で取り組む。
Q 建設業法改正で業界の期待は大きい。
A 建設業は能登半島自身では災害復旧の最前線にいる。これに対して労務費は低い。労務費のしわ寄せ防止を図る。担い手の減少は経済全体に影響がある。持続可能性を高めることが重要。
Q 残業減ると収入が減る。
A 決してそういうことがあってはならない。賃上げをしっかりやらなければならない。労働者の健康と安全を守る。
Q 北陸応援割が今日から始まる。
A 風評被害を早期に取り除く。能登半島についてはより手厚い支援が必要。適切に実施したい。
記者は会見終盤に斉藤さんに質問した。
「それぞれの業種が労務条件を改善するだけでは少子高齢化のもと、人材確保は難しい。政府として横串を刺さなければならないのではないか」。
斉藤国交大臣は「横串はさせている」と答えた。建設業はもとより運輸業、整備業、製造業など現業職の人手不足は深刻だ。国が抜本的な対策を講じなければ、やがて日本は衰退していくのではないか。そうした危惧を記者は持っている。
取材・文/神領 貢(本誌編集長)
写真は東日本大震災直後の被災地(千葉県浦安市)で撮影。