速報! 損保ジャパンが会見行う 白川社長、入庫紹介再開の判断ミス認め辞任発表

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本日夕刻、損保ジャパンは緊急会見を開いた。会見時間は3時間半に及んだ。席上、櫻田HD会長、白川社長はビッグモーターへの対応の不味さが不正による被害を拡大させたことについて陳謝した。以下は質疑応答の要旨。

質疑応答の要旨。

Q なぜこのタイミングで白川さんは辞任するのか?
A 昨年7月の入庫紹介再開の経営ミスを犯した。8月29日に辞任を申し出た。櫻田HD会長と話した。
Q 入庫紹介再開の経緯は?
A BM経営者の強い意志があった。いま振り返れば、当時の調査は十分ではなかった。判断は適切ではなかった。深く反省している。
Q入庫紹介の再開は白川社長の提案なのか?
A 同業他社の動向、出向者から「上から改ざんの指示がある」との内容が書き換えられているとの報告があった。
BM社から提出されたものには「指示はなかった」とされていた。自認させるのは困難だろうと判断した。
「疑義をさらに発生させない」ことを持って再開させることにした。
同業他社の取引が大きく減る可能性を危惧していた。
Q事故査定について。
A 簡易査定は1400社に導入している。
Q 櫻田HD会長の去就は?
A 持株会社の責任がある。櫻田さん
としても責任はあるが、調査委員会進行中。真因が明らかになった段階で検討する。
Q改ざんしたのは誰か?
A 調査委員会で調査中。正確な情報はない。
Q  HDの目線は?
A 8月31日の雑誌の報道後。入庫紹介再開したことを知った。9月25日に入庫再停止したことが報告された。
今年7月にモードチェンジした。クライシスマネジメントしている。
Q 板金部門の出向者は不正に関与したのか?
A営業と板金両方いる。営業は講義のような形で指導していた。板金は顧客対応品質、適切な写真撮影の指導をしていた。関与はなかったと認識していた。
Q ビッグモーターと損保ジャパンの関係は?
A 大きな取引先のひとつ。現場は気を遣っていたのではないか。
Q 櫻田会長の辞任の可能性は?
A 辞任勧告の可能性は分かりません。
Q白川さんと櫻田さんの電話について。
A 「何としても自分で解決したい」気持ちはあるが、大きな判断ミスをした。指名委員会がある。預からせてくれ。後任への引き続きが必要だなどと話した。
Q 櫻田会長の結果責任は?
A 私自身が判断すべきことではない。
Q 2021年の経済同友会会長時代には三菱電機のことを厳しく批判した。
A 現時点では調査委員会の結果を待つ。
Q ビッグモーターの兼重社長の会見についての受け止めは?
A会見の内容が事実だとすれば痛恨の極み。
Q 損保ジャパンも上にものが言えない体質はなかったのか?
A 兼重社長の応接をどうするか。結局は「再開」に至った。体制については問題があると反省している。
Q 協会長会見でのコメントについて。
A 業界を代表する立場でありながら、傷をつけた。反省の思いでいっぱい。
Q 簡易査定について。
A 一律に決めているものではない。
Q ビッグモーターが損保ジャパンを推奨していた。業法違反と知っていたのではないか。
A ご指摘ありがとうございます。
Q 損保ジャパンの石川新副社長に聞きたい。
A 撤退的に変革を実行する。
Q 簡易査定のモニタリングの課題について。
A 営業部門と支払い部門は分かれている。が、支払い部門が営業の大変さをおもんばかっていたのではないか。
モニタリングが現場任せになっていた。今後、しっかり把握する必要がある。
Q 営業停止して調査に専念すべきでは?
A 社外調査中。ビッグモーター以外についても広く調査を続ける。いま加入されているお客様も大切。調査委員会の結論を持って議論したい。
Q HDになぜもっと早く上げなかったのか?
A モノが言いづらいことはありません。
Q 櫻田会長は兼重さんと過去に関係性は?
A 兼重さんと会ったことはない。損保ジャパンとの関係を知ったのは、ビッグモーターの記事が東洋経済に載ってから。
Q 入庫紹介1件で自賠責保険5件は?
A 利益はないが収入保険料に入れられる。ここにメリットを感じていた。
Q 相互依存が不正の温床になっていたのではないか?
A 優良工場には審査があるし、事後にもモニタリングがある。(PTにより)牽制機能が弱まった。
Q 7月の入庫紹介再開時の白川社長の発言について。
A 「クロ」との発言はした。6月のビッグモーター社の内部調査で「一部の不正」については局所的限定的と認識していた。
広域的、組織的、常態化とまでは認識していなかった。
Q 7月20日に金融庁に通報した内容は?
A 7月の任意報告についてはお話しできない。
Q 8月31日の櫻田HD会長の言葉について。
A コンプラ、ガバナンスのルールと企業文化が闘うと文化が勝つ。そういう視点を持って実効性ある対応をしなければならない。
ビッグモーター社の社長が改革に本気なら損保ジャパンの提案を受け入れるはずと考えた。
損保HDとして「ガバナンス上の責任がある」ことは何度もお話ししている。
Q 担当店舗数は?
A シェアは任意と自賠責合わせて金額ベースで6割程度。ビッグモーター191店舗中81店舗を担当している。
Q 出向者の関与はなかったというが、アジャスターのマイカーを無料で整備した。
A  今のところ認識できていない。
Q 白川さんの資料のコメントは何に基づくものか?
A 7月6日については誰が何を言ったのかは調査している最中。副社長、専務も参加している。議事録は残っている。調査委員会に提出した。録音はありません。
Q クロと知っていたなら背任だ。櫻田さんはどういう判断をしたのか。
A 8月31日は白川は出張中だった。山本常務から説明を受けた。議事メモに基づいて書き出したもの。コメントについたは拾い上げている。10月6日にも発言記録はある。
Q 櫻田さんは白川さんに指示したのか。
A 8時31日には、犯罪性のあるものではなく、会社としての「意見表明」ではなかった。
Q櫻田さんは年収5億円。何をしたのか?
A 本件のみならず責任はある。報酬については決して少なくないが、報酬委員会が決めること。コメントできる立場にない。
Q 損保HDグループ全体でモノが言えない文化があるのではないか。
A そういうことはありません。部門間の忖度があったのではないかと推測している。違うことは違うと言えないような文化があるとは思っていない。
Q 他社と共同歩調を逸脱したのはなぜか?
⚫︎兼重社長からショック。強い不正防止のコミットメントがあった。面識はない。思いに引きずられていた。その方が実が取れる。事実を知っていれば紐付けした。
⚫︎自主入庫。ビッグモーター代理店経由の加入者が10万人強いる。1日も早い改善が必要。自認が取れず調査に時間がかかる。
⚫︎同業他社の動きの中で判断した。
協会会長会見では「疑いはあったが、不正をしていたのが局所的だ」と考えていた。今となっては反省している。社長の発言が重く受け止められた。深く反省している。
Q 自賠責保険は強制保険だ。
A 自賠責に応対していかなければならない。
Q 損保協会会長を受けるべきではない。
A そこまで先は考えていない。
Qビッグモーターは「組織的ではない」とする。
A 調査結果を見れば、個人的には広域にわたっていた」と考えた。
Q 入庫紹介再開をなぜ取締役会に諮らなかったなか.。
A「一部」と誤った認識をしていた。リスク認識の誤り。HD含めて責任を痛感している。
Q ヒヤリングシートが改ざんされた経緯はいつか。
A 2023年7月24日 櫻田。
 2022年7月4日と認識している。白川。
Q 背任罪の認識について。
A 調査中なのでコメントを控える。
Q 櫻田さんが7月24日のミーティングで「改ざんされた」内容を知ったのは8月とされている。
A 事実関係については調べたい。仮定に基づいたことではコメントできる立場にない。ハッキリしているのは、「なんでもっと早く教えてくれなかったのか」とは話した。
「厳粛に受け止めている」が、取締役会では櫻田さんがいなくなるべきとの話はない。
Qビッグモーターの不正について。
A 売上げが大きく下がることに白川さんが危機感を感じたのは事実。
Q 長年の仕組みが問題ではないか?
A お客様にとって利便性は大切。簡易査定制度を導入する際に適宜確認する仕組みを必要。業界全体でできないか。示唆はもっとも。
Q 簡易査定のモニタリング悪化とは?
A 見積もりと損保ジャパンの見積もりが5から7%に収まっているかが判断基準。モニタリング結果が取締役会に上がってきたことはない。
Q 再開決定の経緯は?
A 非常に重要な部分。ビッグモーター担当する役員、保険金部門を担当する役員からも話があった。追加調査すべきとの意見があった。ビッグモーターの社内調査結果も出ていたが、頭ごなしの言い方をした覚えはないが、調査委員会の調査を待ちたい。
Q このタイミングで会見を開いた理由は?
A とにかく早く何が起きていたのかを発信したかった。当初は今月末くらいと思っていたが、白川さんから「もう辞意を表明しないと持たない」との話があった。指名委員会に相談した。
Q 自動車保険料の改定について。
A 料率改定は理解いただけないのではないか。交通量増加で事故増、修理単価増になっている。改定は必要との認識ある。姿勢を理解してもらう、信頼回復が必要。その途についたことを辞任の形で示したい。
Q 7月6日に副社長も再開を支持した。支払い部門も再調査を求めた。
A 詳細は答えられない。
Q 「見て見ぬふり」していたと言われても仕方ない。
A 多数の出向者を派遣して「簡易調査対象工場」とした。多くのお客様にご迷惑をお掛けしたこと、心からお詫びしたい。不正を見抜けなかったことに道義的な責任を感じている。
Q 役員報酬について。
A 「即刻辞任はダメだ」と、櫻田さんは白川さんに話した。後のことをどうするのか。調査結果を見て辞任の日付けが決まる。
Q 他の中古車業者を調べないのか。
A 調査中。第三者委員会の調査でも明らかになるのではないか。
Q ITで異変を察知できなかったのか。
A すぐに把握できるスキームにはなっていなかった。再発防止策全体は調査結果の後。どういったものが良いのかはこれから。
Q 厳しい再発防止策とは?
A 板金部門とは別の独立した検証する組織を作り出向者を送り込む。ビッグモーターの自主調査をやらせるべきと話した。
Q 営業担当役員の責任について。
A この場では披露できない。白川さんだけの責任ではない。常任監査役の人事についても今のままで良いのかというのはある。
Q 日本再興について。
A 信頼を傷つけた。櫻田さんの責任については、これから事実が明らかになる。指名委員会の判断に従う。目指す「テーマパーク経営」「パーパス経営」を行いたい。責任はあると思っている。
取材 文 写真/神領貢 マガジンx編集長
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