トヨタとスバルの協業により、低重心が命のスペシャリティカーとして2012年2月2日に国内発表された現行86がいよいよ生産終了を迎える。兄弟車のスバルBRZはすでに生産が終わっており、これを追うカタチで現行86も絶版モデルとなる。最終生産日は4月10日だ。
トヨタ・ブランドの新たなFRスポーツカーが暗示されたのは2009年東京モーターショーで、FT-86コンセプトのネーミングでデザインスタディが出品された。多田哲哉さん指揮の下、前述したように86は2012年にリリースされた。
オープンエアドライブが楽しめるコンバーチブル(2013年ジュネーヴショーにコンセプト版を出展)は日の目を見ることはなかったものの、2015年にはカタログモデルより高いポテンシャルを身につけたGRMNが限定販売された。
本来なら途切れることなくモデルチェンジ版が登場するのが一般的だが、メーカーから販売店に発信された通達『86の打ち切り案内』には「一時生産休止となるが(中略)、次期モデルは今も開発を続けている。発売については21年秋以降を予定」と記されており、遅れることを陳謝する文言も含まれている。
2代目にあたるGR86は東京オートサロンでワールドプレミアされる予定だったが、開催中止が決まる前にトヨタは発表の見送りを決断していた。マガジンXではGR86の開発が遅れていることを独占スクープした後も、開発および導入スケジュールが乱れていることを報じてきた。本日発売のマガジンX最新号(電子版と紙の雑誌をご用意しているほか、最寄りの書店・一部コンビニでもお買い求めいただけます)では発売が今秋よりもさらに遅れそうな動向とその理由を記事化しているので、併せてご覧ください。