春闘 主要自動車メーカーの回答でる!! 組合要求に対して経営側は慎重

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3月13日、自動車総連加盟の主要組合の回答がでた。回答がでた9社のうち、組合要求に対して平均賃金回答が満額だったのは日産9000円(改訂原資)だけ。

トヨタ自動車が組合要求1万2000円(全組合員ひとり平均)に対して1万700円、ホンダがベースアップ組合要求3000円に対して1400円、ミツビシ同3000円に対して1400円、ダイハツ同3000円に対して1500円、スバル同3000円に対して1000円、いすゞ同3000円に対して1400円、日野同3000円に対して2000円、日本特殊陶業同3500円に対して700円(人への投資分900円別途)などと、総じて昨年に比べて組合要求に対する回答額は低いようだ(金額は同日17時までの回答分)。

以下は質疑応答でのやりとり。主な回答者は髙倉会長。
Q 賃上げ以外の議論について。
A これまでは個別賃金と平均賃金を並立としてきたが、これを個別賃金を上にした。イメージが湧かないという声はあった。まだ過渡期。それらを解決しながら加速させていきたい。まだ、10単組の回答だが、働き方改革で具体的な進展があった組合がある。全体で言えば、通年の取り組みで議論しているもの。
Q 昨年の妥結額より下回ったところが多い。
A 人への投資のあり方について相当議論した。昨年より下がったなんて見出しをつけないで欲しい。賃上げゼロはどこにもない。去年に比べて下がったと言われると世の中冷えてしまう。「今年も賃金が上がった」と書いて欲しい。
Q トヨタのベア非開示について。
A 自動車総連からベアを出しなさいとは言っていない。ベアだけにスポットを当てずに総額方式でやっている。
Q トヨタが一時金半期分だが。
A 内容を詳しく聞いていない。トヨタに聞いて欲しい。トヨタとしては過去に記憶がない。
Q 回答にバラツキが出ている。
A 回答を揃えることもやっていない。個々の事情があるのだからバラツくのは当然。価値のある回答と評価している。労連ができることと自動車総連ができることがある。産別労使関係について交渉している。それぞれの役割を果たしていく。まだ、10単組の回答。この程度のバラツキは過去にもある。
Q 日産が2年続けて満額回答になった。
A 私が委員長の時は満額以外の回答を受け取ったことはない。大きな問題も抱えている中で、皆んなで頑張ろうとの経営のメッセージもあっただろう。
Q トヨタはベア非開示、満額回答しなかった。
A まだ単組から中身は聞いていない。120万円の残りは継続協議。もう少し詳細を聞いてから。
Q 働き方改革法施行について。
A 法律が変わるのは大きなキッカケだが、通年でやってきた歴史がある。第四次産業革命の中で、働き方が大きく変わろうとしている。会社も必死。重要な論議のテーマ。1日の就業時間の短縮の話あの場を持つところまで行けた組合がある。残業時間を労使で減らしていこうとの書面を交わした。販売領域、ディーラーの有給休暇取得の議論も相当されている。まだたくさんの労組がある。世の中が明るくなる記事をお願いします。

 

取材・文・写真/神領 貢(マガジンX編集長)

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