ネクスコ東日本、ETC普及率向上について「今の段階で具体的なものはない」

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ETC普及率向上、「今の段階で具体的なものはない」

ネクスコ東日本は今年9月の実績を発表した。通行台数は前年同月比0.1%増の297.8万台、料金収入は同0.2%増の712.5億円だった。6月の外環道概成によって通行量が増えた反面、台風や北海道での地震の影響で通行量が減った地域もあったとのことだ。

SA、PAの売上高は大幅に伸びた。132.6億円は前年同期比12.2%増。ガソリン単価の上昇が大きかったと言う。また、9月のETC利用率は89.9%と8月の89.5%に比べてわずかながら増えたが、全般には90%程度で頭打ちの傾向がはっきりしてきた。8月のETC2.0の利用率は16.1%にとどまった。

ご参考にネクスコ東日本グループの雪氷対策儀十の高度化についての資料を掲載しておきます。

この発表を受けていくつか質問した。

Q ドラ割は首都圏発着の商品を出さないと利用率が上がらないのではないか?

A かつては東京発着の商品があった。また、今冬発売する「ウインターパス」など一部の商品で東京発着の商品をだすが、我われも勉強したい。東北や北海道でのETC利用率は80%台。地域の観光振興の意味合いもある。

Q 資源エネルギー庁が発表するガソリン平均価格に対して高速道路内のガソリン料金は総じて高いのではないか。

A 当然の指摘と受け止める。SA、PAでのガソリンスタンドでは人員の確保がむずかしい。直近のレギュラーガソリンの販売量は前年同月比3%減っている。量が売れないとスタンドの経営が厳しくなる。賃料を低額に抑えたり、セルフスタンド化するなどの対策を行っていく。

Q ETCの利用率が頭打ちになっているのではないか?

A 91%から92%程度で横ばいが続いている。ETC装着は強制できない。頭の痛いところだ。関係省庁と連携して(普及率が)上がるよう取組んでいく。アクアラインはETC料金のディスカウント率が大きいので、その分利用率も高い。こうしたインセンティブをほかでもつけていくのか、今の段階で具体的なものはない。

取材・文・写真/神領 貢(マガジンX編集長)

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