確報! 三菱が中期3カ年計画を発表 益子CEO、「EV時代に既存メーカーは大きなジレンマを抱えている」

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三菱自動車工業は、2019年度までの3年間における中期経営計画を発表した。
http://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2017/detail5127.html
2016年度に対して2019年度には、年間販売台数130万台(2016年度実績92.6万台)、売上高2兆5000億円(同1.9兆円)、営業利益率6.0%以上(同0.3%)を目指すとしている。
目標を実現するため、設備投資と研究開発費の合計で3年間に6000億円以上投入する。期中にエクリプスクロスなど新規モデルを6車種投入する。米国、中国、ASEANの各市場で三菱が得意とするSUVを中心に拡販に取り組むとしている。

「気を緩めることなく信頼回復に努める」と益子さんは決意を示す。「2020年以降ひ電動化を進める。少なくとも2車種を投入、1車種は軽自動車」。
「強みはSUV、これからもSUVや電動化技術に磨きをかけ、新たな価値を見出していきたい」。「破壊的イノベーションが始まっている。変革に適応し、自らを変えていかねばならない」「他力本願の会社が生き残ることはできない。今後の三菱自動車にご期待ください」。

質疑応答。
Q 水島製作所の稼働率が低迷している。
A 作業量が減っているのはモニタリングしている。売上高が減っているのは確認していない。12月からはRVRの生産が始まる。ビジネスチャンスは広がる。部品メーカーどの話では、活気が戻ってきたと喜んでもらった。恩返ししたいが、国内生産だけでは成長できない。中小メーカーへのフォロー活動したい。
来年、発売する軽自動車は水島で作りたい。RVRの次期車を水島で作るのは自然な形。競争力を維持できれば水島を大事にしたい。
Q リコール隠しや燃費不正をやってきた三菱だが、不正が起こらない仕組みは担保されたのか?
A 3カ年計画は数字の上では意欲的だが、信頼回復が最優先課題。単に成長すれば良いのではなく、しっかりした土台の上でなければならない。
昨年の教訓を経て改革をやってきた。特に内部統制についてはしっかりやってきた。慢心や油断にならないようにしっかりやっていきたい。
完成車検査については、書類のある過去3年9か月分について確認した。岡崎、水島、パジェロ製造、タイはタブレットで管理している。IDやパスワードで管理している。数百人の検査員がいるが、年末までに指紋認証にする。人為的なミス、個人的な判断の誤りをシステムで防ぐ。投資は惜しみなくやっていかねばならない。
Q アメリカの販売拡大戦略について。
A 独禁法の問題で日産との協力には限度がある。三菱独自の取り組みとしてエクリプスクロスとアウトランダーPHEVを投入する。販売店増とレベルアップを図る。
Q 電動化戦略について。
A 2020年以降については、少なくともEVかPHEV化できるようにする。
中国は今年13万台、2020年には22万台売る。ある程度EVやPHEVを売らないと規制を超えられない。中国独自のモデルを投入しなければならない。
Q どのようにして中国で2倍売るのか?
A 2800万台の総市場に対して、去年は7から8万台。アウトランダーの現地生産を始めてから今年の上半期は4倍以上。今年の13万台は達成可能。エクリプスクロスの現地生産も来年考えたい。販売網を400店に倍増する。目標は達成できる。
インドネシアに年産16万台の工場を建てた。フィリピンも5万台規模の工場をフォードから購入した。ASEANでも大幅な増産が見込める。十分やっていける手応えを感じている。
Q 中計期間中の株主還元について。
A 池谷CFOから。過去に比べてかなり増やした。厳格な管理を行なっていく。必要な投資はやる、不要なものは切り詰める。配当についても業界の中で競争力のある政策を行なっていく。3割を目処にやっていく。現金水準については現状を維持する。
Q トレバーマンCOOに聞きたい。ストレッチをかけながらバランス良く成長させるには?
A 三菱自動車による三菱自動車のための持続成長である。上半期は10%以上、計画を上回っている。日本以外では12%増、中国は60%以上増。マネジメントサイクルを月次で見ている。リージョンごとでも半年ごとに見ている。細かく計画を建てた。
益子CEOは「トレバーマンさんは日産からきて一年が経った。日産から来た他のメンバーも三菱のためにをしっかりと体現してくれている。チームワーク良くやっている。
Q 神鋼に関して。
A ふたつに分けて調査している。アルミフードの部品、部品メーカーから買った神鋼製の材料に分けている。
アルミフードについては強度的に問題ないと報告を受けている。部品メーカー分については調査中。全体像が分からないと金額等も分からない。方針として何か決めたと言うことはない。
Q ガソリン、DEについて。
A EV化の議論の背景を見なければならない。欧州を中心とした環境問題。インドなどはエネルギー問題。既存のメーカーが百年かけて内燃機関の自動車を完成させて来た。
テスラやダイソンなど新しいチャレンジャーが出てきた。
いくつかの自動車産業を取り巻く環境が 大きく変わって来ている。雇用維持の問題も抱えている。EV化の時代が来てもお互いに生き残る道を考えていこうと。欧州ではDEが明らかに減って来た。GEについても年々ハードルは高まっている。大きな課題。EV時代に対する備えはしなければならない。大きなジレンマを抱えている。変化をいかにビジネスチャンスに変えるかぎ問われている。感性を磨いていきたい。危機感をどうするのか。

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