損保協会会長「自動車保険、自賠責保険のペーパーレス化でコスト低減進める」

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  • 6月15日の損保協会白川会長会見要旨。
損保協会会長「自動車保険、自賠責保険のペーパーレス化でコスト低減進める」
質疑応答。
Q任期を振り返って。
A 自然災害頻発、自動車交通量増などで厳しい年だった。災害に便乗する悪質な業者対策をさまざま取り組んできた。相談件数は減った。時々に応じた対策が必要。
悪質なロードサービス業者対策も重要。叡智を結集して取り組む。
2023年度第9次中期計画の最終年にあたる。第10次計画のPT(プロジェクトチーム)設置を決めた。未来へ向けて損保業界としての役割をしっかり果たしていきたい。
Q火災保険の黒字化に向けて。
自然災害の激甚化に対して、速やかに保険金を支払い、生活再建が果たせるように、あらゆる手段を講じて行く。料率算定機構が参考純率の10%程度上げを推奨した。収支改善のため、さらなる保険料率の引き上げを行う可能性がある。
10年以上赤字が続いている。単に引き上げるのではなく各社が事業の進め方を見直していく。損保ジャパンでは小さな損害の補償について見直しを検討する。引き受け前に誤解のないよう取り組む。
Q 自賠責保険、自動車保険について。
A 自賠責は全て紙の処理が義務づけられている。当局とは「ペーパーレス」の報告。
損保協会のデータベース。事故時の照会が何十万件ある。かなりのコストがかかる。付加率下がる方向。
自動車保険もペーパーレスを検討している。システムができると一定のコスト低減を図れる。当局とは個人情報保護ととシステムダウンを防ぐ取り組みをやっている。
Qビッグモーターに対する働きかけは?
A 損保ジャパン個社としては、BMに働きかけていく。特別調査委員会の調査結果が開示されれば、原因究明の助けになる。
各社は等級の見直しもしなければならない。保険を使わないノンフリートのお客様に対して。調査結果の公表を強く要求したい。
Q 火災保険の不正撲滅に対してBMに対するやり方は緩いのではないか?
A 不適切な保険金請求には厳正に対処していく。改めて会員社に対して注意喚起している。
情報共有やガイドラインもある。適切に判断していく。
Q 自動車保険の不正請求問題について次期会長に引き継ぐことはあるか。
A 会長が誰でも不正を許さないスタンスは変わらない。
Q 自動車盗難について。年末の官民自動車盗難合同プロジェクト閉鎖について。内容も長らく変わっていない。
A 自動車盗難の認知件数は下がった。官民合同は一区切りと判断した。認知件数のピークは2003年。支払保険金は2000年度がピークだった。
Q 単に認知件数が減ればよいのか!
A情報提供は続けている。手口を細かく出すと犯罪者を利する。
取材 文 写真/神領貢(マガジンx編集長)
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