日産の完成検査不正、希望者への無料点検実施せよ トヨタ、ホンダ、マツダは「調査中」

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日産の完成検査不正、希望者への無料点検実施せよ
トヨタ、ホンダ、マツダは「調査中」

日産は登録後、3年以内のクルマについて、週内にもリコールを届け出る方針。だが、問題は1回目の車検を通ったクルマは安全だと言い切ることです。車検を通過したクルマが必ず大丈夫という保証は全くありません。前整備したクルマはともかく後整備で車検を通したクルマは要チェックです。無料サービスキャンペーンなどやるべきでしょう。
ラインの完成検査では、クルマや生産ラインの精度にもよりますが、完成検査でいったんはねられる確率は1000台に1台くらいと言われます。
あるメーカーによると、国内の工場では部門ごとに逐次検査をするので、ラインオフの完成検査で引っかかる確率はさらに低いと言います。
基本的には資格を持った検査員1名にアシスタントが付く形が一般的です。リコールは3年前まで遡るということですから、今の日産の国内工場がフル生産でない時期から無資格者による完成検査が常態化していたことになり、業界の常識からこの点は解せません。現に日産も資格者の数は足りていたようです。
塗装剥げなど、クルマの運行に差し支えないものはともかく、重要な不具合を補助検査員が見過ごすことはなかったのか。さらなる検証が求められます。
真実は日産の調査を待たなければなりませんが、世界各地の仕向地に完成車を輸出する日産の国内工場において、自社の品質基準を過信した結果、日本のルールが若干軽視されていた可能性は否定できません。
日産が記者会見で品質には問題ない」と釈明したことからもその可能性が高いと思います。

本件について他社にもコメントを求めました。昨年明らかになった三菱自動車の燃費抵抗値不正では、その後、スズキの机上計算が発覚しました。今回も同様に当局は国産メーカー各社に同様の不正はないか調査を指示しています。今のところ、
マツダ広報部
現在、当局の求めに応じて調査を行なっています。現時点でお答えできることはありません。
ホンダ広報部
資格のないものが完成検査を行なったかどうか、国交省から調査指示が出ているのは事実。過去に遡って調査をしています。
トヨタ自動車広報部
他社のことに関してはコメントを差し控えさせていただきます。
トヨタは、法令順守を最優先事項と考えており、法規に従い、社内規程にて完成検査員の資格制度及び運用方法を定め、それを順守しております。定期的な監査も実施しており、不正な検査は行っておりません。しかしながら、国土交通省からの調査指示もあり、念のため確認を行っております。
▽お客様には引き続き安心してトヨタ車・レクサス車にお乗り頂きたいと思っております。

と、広がりはなさそうですが、予断を許しません。

●写真は先日行われた新型リーフのラインオフ式の模様。不正はこのイベントからほどなくして発覚した。

 

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