トヨタ、カーシェア等のモビリティサービスに向けたモビリティサービス・プラットフォームの構築を推進

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トヨタは、カーシェア等のモビリティサービスの普及を踏まえ、既存のトヨタスマートセンター、トヨタビッグデータセンター、金融・決済センターの上位に、モビリティサービスに必要とされる様々な機能を備えた、MSPFモビリティサービス・プラットフォームの構築を推進するという。

MSPFは、トヨタがこれまでライドシェアなどのモビリティサービス事業者と提携する際、開発、提供していた車両管理システムやリースプログラムといった個別の機能を包括したプラットフォームであり、今後、提携する事業者は、このプラットフォーム内の機能をサービス内容に応じて利用することで、より便利で細やかなサービスをお客様に提供していくことが可能になる。トヨタは今後、このMSPFをカーシェアやライドシェアといったモビリティサービスのほか、テレマティクス保険など、様々なサービス事業者との連携に活用していくそうだ。

また、今回トヨタはMSPFの一機能として、カーシェアにおいて安全かつ安心なドアロックの開閉やエンジン始動を実現する為のSKBデバイス、スマートキーボックスを開発。この実証プログラムを、米国で個人間カーシェアビジネスを手がけるベンチャー企業「Getaround」社と共同で、カリフォルニア州サンフランシスコを皮切りに、来年1月より開始するという。

実証プログラムで活用するMSPF内の機能の開発、運営は米国におけるトヨタのコネクティッド領域の研究開発会社、TC、Toyota Connected, Inc.が行う予定。また、今回の協業に際し、本年10月には未来創生ファンドからGetaround社へ戦略的出資を実施している。

従来、カーシェアの利用に不可欠な鍵の受け渡しにおいては、利用者と車両の所有者がコンソールボックス内に鍵を置くなどして受け渡しを行うか、特殊な通信装置を車両のCAN(Controller Area Network:車両情報を伝送するネットワーク規格)に直接接続することで鍵の開閉などを行っていた。そのため、セキュリティ面での課題があった。

今回開発したSKBは、車両を改造することなく、所有者が端末を車内に設置するだけで、利用者は自身のスマートフォンで鍵の開閉、エンジン始動ができるようになり、安心かつ安全に車両の貸し借りを行うことが可能となるもの。

具体的には、車両の所有者がSKB端末を車内の任意の場所に設置。車両の利用者は、スマートフォン上のアプリを操作することで、トヨタスマートセンターからSKB端末にアクセスするための暗号キーを受信。利用者がそのスマートフォンを車両に近づけると、SKB端末との間で暗号キーが認証され、通常のスマートキーと同様に鍵の開閉などの操作を行うことができる。操作可能な時刻や期間は、利用者の予約内容に応じてセンターで設定・管理される。

今回のGetaround社との実証プログラムの中では、SKBのカーシェアにおける効果、利便性の検証を行うほか、TFSトヨタファイナンシャルサービスとも連携し、車両所有者による車両リース代金の支払いにカーシェア収入を充てる、新たな金融商品の開発も行う。これにより、カーシェア対応車両が一層増加し、利用者の利便性向上と新たな顧客層の創出を目指していく。

今後トヨタは、MSPFの幅広い活用を推進していく予定であり、日本国内おいては、レンタカーの無人貸出しサービスなどへの活用も、今回のSKBの実証結果を踏まえ、検討していくという。

スマホの利用でいろいろなことが便利に使えるようになるのはいいが、誰もがスマホを持っているという前提の設定はいかがなものか。スマホを持っていない人のことも併せて考えて欲しいものだ。

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