ルロワ副社長の出前授業にいった!

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dscn0205ルロワ副社長の出前授業に行った!

リーダーシップと情熱とファイティングスピリット!

リーダーシップの10の側面とは?

1982年に若いエンジニアとして、ルノーに入った。
❶ステップバイステップのアプローチが大切。最初の5年間は現場で経験できた。
❷次の5年間、さらにスキルアップに取り組んだ。
❸GMになった。1992年には溶接工場の。1400人。リーダーシップを学んだ。四年後には副工場長になった。
❹機械工場の副工場長。組合が強かった。厳しい条件の中で闘ったが、速やかに協力関係を築けた。カルロスゴーンさんの秘書から連絡があった。日産との関係が作られる前だった。
❺部門横断的なワーキンググループのリーダーシップをとる。7つのうち4つは成功した。そのうちの一つを担当した。
学んだのは強いリーダーシップがモノゴトを実現できる。組織の長だからではない。

1998年7月に大きな決断をする。
トヨタに入りませんか?のオファーがあった。ルノーを辞める理由はなかった。工場をゼロから立ち上げる。妻からは「あなたが決めること」と言われた。製造のトップが来た。工場案を見せてくれた。「この4年間、ずっとあなたを見ていた」と言われた。
ゴーンとトヨタとどちらを選ぶか。トヨタを選んだ。正しい選択をしたと思っている。

ガラスの天井にすぐ突き当ると言われた。出世できないと言われた。
何かを決めなければならない時に、他人に相談しているようではダメ。聞いて確実に深く大きな理解をし、即座にアクションを起こす。複雑なものからシンプルなものへと単純化するのがボスの役目。「できる!」と考え、情熱を持って取り組むことが大切。
2001年1月にフランス工場稼働。製造部門の副社長になった。
ゴーン氏との時はルノーのナンバースリーだった。現場から学びたいと思った。何が学べるのかが大事だった。
2005年からトヨタフランスの社長となった。2007年に章男社長から連絡が来た。2007年にトヨタのマネージングディレクターになった。レクサスの営業とマーケティングのトップになった。

まずは耳を傾け、理解しアクションする。顧客の立場に立って考える。
2010年にトヨタモーターヨーロッパの社長になった。リーマンショックの直後だった。シェアが下がる、景気は悪い、損失が続いている。社員は自己防衛に向かっている。
ゴーン流のコストカットはやらない!最悪の状況をチャンスだと思った。3年計画のもとで、損失を限定しながら、土台を作ることにした。2.5万人のTMEの従業員にとって、この機会を見逃すわけにはいかない。
避けられないことは考えない。ビジネスにタブーはない。真のリーダーはグループの中でリーダーシップをとれる人。エネルギーを持って情熱持って実行出きるひと。アクションは「いま」!と言った。
コストカットはブレイクスルーから出てきた。どのような理想的な組織を育てれば良いのか。役に立たない仕事、付加価値を生まないものは切り捨てる。
2010年には損失を前年の4分の1にし、2011年にはフリーキャッシュフローが生まれた。2012年には利益が得られるようになった。勝ち組になった。2013年以降は利益が上がる形で販売台数が増えていった。

リーダーシップの10の側面。
❶上司との軋轢を恐れず会社にとって正しいことをやる。間違っているなら上司と闘うべき。上司を喜ばせることは主眼ではない。

❷起業家として行動する。自分のお金だったらどうする?

❸チームの模範たれ。自分にも厳しくあれ。自分にできないことをひとに期待しない。

❹ファイティングスピリットを持ち続けよ。

❺チームと繋がり続けよ。上司と会うのに時間がかかるのはダメ。決断に時間がかかるのはダメ。私は24時間以内に会うようにした。

❻チームの行動をとれ!
問題に直面した時に、部下と一緒に問題を解く行動をとる。自分が率先してやる姿勢を示す。

❼公正であれ、約束を守れ。
できないのでは信用を失う。約束を果たすことで、目標は実現可能だと思えるようになる。言い訳に走るな。

❽自分の目的を明確にせよ。

❾チーム全体で参加する。組織の中に情熱を見出す!

➓自分自身に情熱を持て!

2015年に副社長になった。日本の経験ないのに日本担当になった。章男社長は、「チャレンジして欲しい」と言われた。どうしたら信用してもらえるのか。高潔であること、言い訳を考えない。有言実行が重要。それによってまわりからの信用が得られる。
副社長が6人から4人になる。トヨタ1のトップに加え、CCOになってくれ。
お客様のニーズを世界中で把握する。競合よりも早く市場に製品を出す。アメイジングな経験をお客様に提供できる。組織のあらゆるところで。

もっともっとチャレンジしていこう。
自動車事業は将来どうなるのか。ずっと話し合ってきた。「トヨタ環境チャレンジ2050」は、co2排出を減らす、ゼロエミッションを図っていく。2050年には必ず従来型のエンジンを搭載したクルマは作っていない。

トヨタリサーチインスティチュートは独立した会社。高齢化へ向けての様々な支援。病院での看護など、まだまだやることはある。

私たちはモータースポーツが大好き。今年、ルマンに行った。ゴール3分前までトップだった。決してあきらめない。来年は巻き返す。土壇場まで何が起こるか分からない。モータースポーツを続けていく。WRCには1月のモンテカルロラリーから参戦する。2014年のオーストラリアから五大陸走破チャレンジを開始した。極端な状況でクルマを見ることができる。

4つ覚えて欲しい。
❶非常に強い基礎作りを。
スピード昇進を考えず、何を学ぶのかを考えてください。
❷常にどのようにして欲望を生み出すか、この人とだったら「できる」と思ってもらえるように。
❸自分に厳しく、約束したことは守る。
❹困難もあるだろうが、情熱を持って取り組まなければ何も生まれない。日本は他の国よりもビジネスに不確実性があると思っている。明日、トヨタに入ってもらえば、地球を守る明るい未来が待っている。

やりましょうよ!

最後はルロワ副社長が日本語で締めくくりました。

質疑応答です。
色んなモノを切り捨てる事例は?
勇気を持って付加価値を生まないものは捨てる。2010年のこと。
一番重要なことに焦点を当てる。組織の中では山のように色んな活動がある。ダブっていたりムダがあったりする。そんな読まれないレポートは止めるべき。私の仕事は問題があれば、確実にキチンとしたサポートを与えること。
大学ではムダだと思うことに異議申し立てできるか?タブー無しに勇気を持って言えるか?

トヨタとホンダの違いは?
違うが尊敬している。比較は避けたい。ホンダとは北米で激しい競争している。シビックは大成功を収めている。ヨーロッパでのホンダの存在は小さい。
今のトヨタは情緒的、情熱的なデザインを取り入れている。章男社長が「もっといいクルマ」と言い始めた。デザインは重要な要素のひとつ。

レクサスは必ずしもうまくいっていないが?
おっしゃる通りです。プレミアムブランドには長い歴史がある。レクサスは25年。ステップバイステップでやって行く。北米ではレクサスがベンツに勝っている。ドイツのビッグスリーと対抗しようとしているわけではない。
彼らと全く違ったファンタスティックな体験をしてもらいたい。日本でのレクサスディーラーは過去と異なる違う体験をしてもらいたいと考えて行動している。
昨年は65万台売った。先月は欧州で28%販売が伸びた。ドライバーが実際に体験する喜びをプロドライバーが感じている。トヨタとレクサスは全く別のもの。「トヨタプラス」ではない。

ドイツの記者でも「悪くない」と言い始めている。「悪くない」とはドイツ人は褒めてくれているんだけどね。

IT企業と闘うには?
多くの人がグーグル、アップルがクルマビジネスで何をやりたいのか聞いてくるが分からない。アップルはクルマ関連ビジネスからの撤退を発表した。
自動車会社は新しい競合に対して対応仕切れていない。トヨタリサーチインスティチュートで採用される人はIT企業に採用されるのと同じようなプロフィールを持っている。だが、避けたいのは自動車産業のコモディティ化。いくつかの自動車メーカーはなくなるかもしれない。
データマネジメントは自社でやる。自動運転を自社でやる。中身を他者が作るのはやらない。一部、Microsoftと協業しているが、他はない。スタンピングショップではなく「つながるクルマ」が肝になる。
最近、インドに行った。現状を把握する為に行った。
ファイティングスピリットを忘れないでください。ありがとうございました。

講義が終わりました。

一同盛大な 拍手。

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