西川自工会会長会見で 三菱不正「とんでもないこと」

スポンサーリンク
image

image
世耕経産大臣との意見交換会の後、西川自工会会長会見が行われた。以下は一問一答。

年内に自主行動計画の大筋をまとめることを表明した。取引先との共存共栄は当たり前のこと。グローバルな競争の中で検討していきたい。

平成29年度の税制改正について。
10人に一人が何らかの形で自動車産業に関わっている。国内生産の源泉である国内販売の活性化が重要である。今年度の需要見通しを修正した。ユーザー負担軽減に向けて、もう一段のサポートをお願いした。先進技術競争に打ち勝っていくために、研究開発への助成もお願いした。

経済連携協定の推進について。
日本とEUとのEPAについて、年内の大筋合意を目指して欲しい。韓国との間ではすでにEUとの間で自由貿易協定が発効しており、妥結は急務。

先進技術について。
より安全安心を進化させることが重要。また、新たに発生するリスクにも取り組む。国交省と連携してやっていく。
完全自動運転実現に向けては、社会システムの面や法的整備が不可欠。産官学連携により、環境を作っていくことが大切。

次世代自動車について。
2030年に5割から7割が自動運転の政府目標を実現するには、技術革新に加えてインフラ整備も重要。

経産省とはお互いに忌憚ない意見交換ができた。本日の議論を契機にさらに議論を深めていきたい。

2017年開催の第45回東京モーターショーを、10月27日から11月5日まで東京ビッグサイトで開催する。

質疑応答。
自主行動計画について。
具体的にやっている。取り組んできている。自動車はすそ野の広い産業。サプライチェーン全体として、部品工業会とも相談しながらやっていく。適正取引のためのセミナーも開催している。また、対象を広げてサプライチェーンの先の方まで我われの持っている情報を共有するのが目玉かなと思っている。

三菱の燃費不正について。
非常にまずい、困ったこと。とんでもない!非常に遺憾である。個社のことが業界全体を見る目に波及してしまう。
人や組織の問題を根こそぎクリーンアップしてもらう。

アメリカ市場について。
「減速」の言葉を使うのは注意していただきたい。年度換算で見ると1800万台に近い高原状態。今年の8月も年度換算で1700万台を維持している。年度換算1600万台を割ったわけではない。
1700万台レベルで言うなら、非常に好調と言うべき。慎重に見極めなければならないとは思っている。

為替環境の受け止めは?
予測することは難しい。ここ数年間、超円高が解消されて、国内で自動車生産することが可能になった。年間1000万台を維持できる状況が必要。円ドル100円を割るような状況は困る。
100円から110円の間であれば、日本のモノづくりはやっていける。

アメリカ大統領選挙について。
どなたが大統領になられても一貫性、継続性が最も大事。これに期待したい。

年度見通し40万台引き下げについて。
登録車は前年度より少し増えている。軽自動車が減っている。

適正取引は徹底した方が良い。
競争力低下には全く関係ない。サプライヤーが儲けるのはウエルカム。それを将来の投資に使って欲しい。

VWの不正発覚から1年が経過した。
自動運転の中で大切なのはディーゼル。改善に非常にお金がかかる。相対的にはコストが上がってくるので、事業ミックスを考えなければならない。VWの問題により、さらに各社とも事業運営の見直しを迫られている。

タカタの問題については、自工会の場で答えるものではない。

欧州のEPAについて。
自動車に関する課題については、相当前倒しで議論してきた。大半の課題については障害を取り除いた。大筋合意に向かっていただきたい。

商慣行として行われてきた「一律値下げ」を止めるのか?
合理的な合意に基づく契約が基本。従来進めてきたことについて、何ら変更はない。それがサプライチェーン全体の中で保証できるのか。どういう形でいけば良いのか。合理的な原価低減なくして、継続的な競争力強化はない。

スポンサーリンク