スズキが完成検査不正で200万台リコールへ

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スズキが完成検査不正で200万台リコールへ

スズキは4月12日、国交省に対して第三者による「完成検査における不適切な取扱いに対する調査報告書」を提出した。また、同日夕刻、都内で記者会見を開き、詳細を説明した。

今回の調査報告書によれば、燃費検査不正、排ガス検査不正などに加え、ブレーキや操舵性能など、不正が多岐に及んでいたことが、従業員や経営者への聞き取りにより明らかになった。数値の改ざんや無資格者による検査も常態化していた。

スズキは初回車検を迎えていない車両と完成検査終了証の有功期間9カ月に達していない車両の合計200万台をリコールすると発表した。リコール対策費用は800億円程度にのぼり、前期決算で一括減損処理を実施する。

記者はスズキの「ケチケチイズム」が燃費不正や完成検査不正の根っこにあったのではないか? と質問した。鈴木俊宏社長は、「従業員に誤った理解があった。必要なものにはお金を使う、をやり始めている」と話す。‪生産態勢は品質重視の観点から通常より2~5%タクトを落として生産している。鈴木俊宏社長は辞める考えは示さなかったが、「処分等は厳正に対処する」と話し、役員報酬の減額などの自身への処分を行う考えを示した。

鈴木 修会長はコメントを発表した。「 私自身、今回の問題 での責任の重大さを痛感しています。当社が急成長したために、幹部はじめ人材の教育、育成が追いつかなかったことを反省しています。お客様、関係者の皆様にご迷惑、ご心配をおかけしたことを心からお詫び申し上げます」。

スズキの販売店経営者によると、スズキから事前に連絡は一切なく、彼らも報道で知ったとのことだ。ここ数年、スズキの営業担当者による不具合対応も鈍いと指摘した。「スズキの看板を下ろしたい」は本音だろう。スズキ車専売の副代理店はともかく、ダイハツや三菱と併売しているところはスズキ車を売るのをためらう懸念がある。ブランド回復への道のりは険しい。

https://www.suzuki.co.jp/release/d/2019/0412/

取材・文・写真/本誌編集長 神領 貢

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