年明け最初の大規模な自動車関連イベントとして、日本国内だけでなく世界的にも有名になった東京オートサロン。今年は1月10日から千葉県・幕張メッセで開催されている(1月12日まで)。
ショーの主役は各出展ショップが展示しているカスタマイズモデルで、市販車をベースにカスタマイズされたデモカーを見ると、毎回その時々の新車販売の様子が反映されるかのように、ベース車両にも傾向が現れる。
例えば過去数年を遡ると、トヨタ・ランドクルーザー300がデビューした後の開催では同車ベースのデモカーが、現行アルファード&ヴェルファイアがデビューすれば、それらをベースにしたデモカーがショップの規模にかかわらず目立った。
基本的にはトヨタ(レクサス)ブランドの高額車両がデモカーに用いられることが多い。トヨタは日本国内における新車販売シェアで断トツのトップ。しかも、例えば車高アップなどのカスタマイズが好まれるクロカンは、スズキのジムニー系を除けば日系ブランドで国内販売されているのはトヨタのランドクルーザー系のみと言っても過言ではない。
さらに、単純にノーマル状態で乗るのではなく、個性を極めたいオーナーの多い高級ミニバンでは輸入車も含めてアルファード&ヴェルファイアやレクサスLMが筆頭にあげられる。
つまり、カスタマイズに馴染みやすいモデル、そしてカスタマイズをより好む層が乗るモデルはほぼトヨタ車とレクサス車なので、デモカーでトヨタ系が多くなるのは当然だ。カスタマイズ顧客の多い(そして分母としての新車販売台数も多い)から、必然的にトヨタ車のデモカーが多く並ぶ。もちろん、トヨタ車以外のカスタマイズを得意とするショップもあるが、より広範にビジネスを進めようとすればトヨタ車を手がけるのは自然の流れのようにも見える。
今年のオートサロン会場内に展示されていたデモカーで目立つのは圧倒的にトヨタ・ランドクルーザー系。いままでのように300系がメインというわけではなく、その後に登場した250系や新しい70系が多く見られる。
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ここのところ主役だったアルファード&ヴェルファイアは少々トーンダウンし、代わってレクサスLMのデモカー展示が増えた。また、レクサス最小のコンパクト・クロスオーバーSUVであるLBXは標準車もかなり人気だが、MORIZO RRがラインナップされていることもあって、とくにMORIZO RRのデモカーが目についた。
トヨタ車以外ではスズキ・スペーシアやホンダN-BOXをメインに、軽自動車ベースが多い。さらには24年3月に発売されたホンダWR-V、24年10月にデビューしたスズキ・フロンクスといったコンパクトなクロスオーバーSUVも話題性が高いのか、見かけることができた。
東京オートサロンにおける筆者(編集K)の楽しみ方としては、出品デモカー(現行車ベース)の中で多く見かけるモデルが世間的に注目されているクルマとして注意深く様子を見るようにしている。