ステップワゴンのファブリック内装に好印象

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6代目にあたる新型ステップワゴンは使う人の生活を中心に見据えて仕立てられた。エアロ系のスパーダをそのままに、標準車は「シンプル&クリーン」をコンセプトにしてエアーと名づけられた。
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全車3ナンバー幅に拡大されたが、プラットフォームには先代の改良版が流用されている。「計画した時点でミドル級ミニバンの3ナンバー化が始まっており、フリードとの差別化を図るためにも早い段階で3ナンバー化を決めた」と話すのはチーフエンジニアの中條康治さんだ。流用とはいえ、トレッドが広げられ、併せてサスペンションも改良された。

パワートレインは先代と同じく、2L-HEVと1.5Lターボの2種類から選べる。高速域を除き、エンジンで発電してモーターで走るHEVは制御が見直されて電池のエネルギーをしっかりと使う味つけに変わった。そのため、アクセル操作に反応してエンジンがすぐに始動するのではなく、まずは電力を使ってモーターで加速。電動系ならではの印象が強まった。

1.5Lターボはパワフルとは言い難いが、HEVより車重が100kg軽いおかげで軽快感は上々だ。なお、車重が異なるため、サスペンションはHEVとガソリン車でセッティングが異なる。
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試乗したスパーダのHEVとエアーのガソリン車を比べると、シート表皮の違いもあって後者のほうが心地よかった(タイヤサイズは両車とも205/60R16)。スパーダのシートには合皮コンビ表皮が使われているのに対し、エアーはリビング感覚のファブリックを継承。ザックリとした手触りが魅力的で、合皮よりも張りが弱くて伸びる分、カラダにフィットする。これも印象の違いに影響しているのかもしれない。また、全列で座面のクッション性が向上したことも乗り心地アップに貢献しているだろう。
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3列目は上方にシートバックが拡大されたおかげで、送迎用と割り切る必要もなくなった。カップホルダーと天井トリム内蔵の空調ダクトにより、2列目に引けを取らない快適性も確保。もちろん、軽い操作で床下に収納できる使い勝手の良さも受け継がれている。
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ところで、先代は「標準車とスパーダの差異が少なすぎる」との声を受けてモデルライフ途中に大規模なマイナーチェンジが行われた。新型でも同じことが起きないか心配だが、中條さんは「もっと大胆なフロントマスクも検討したが、ミニバンの基本価値である四角いハッチゲートとのバランスがよくなかった」として現状に落ち着いた経緯を説明する。もっと迫力あるルックスを求めるユーザーは、純正アクセサリーと無限のドレスアップ用品を要チェック。

spada_rr主要スペック(スパーダe:HEV)
●全長×全幅×全高:4830mm×1750mm×1840mm
●ホイールベース:2890mm
●車両重量:1840kg
●最小回転半径:5.4m
●パワートレイン:2L直4(145ps/17.8kg-m)&電気モーター(184ps/32.1kg-m)
●WLTCモード燃費:19.6km/L
●駆動方式:FF
●税込み価格:364万1000円(オプションを含まず)

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step_rear主要スペック(エアー)
●全長×全幅×全高:4800mm×1750mm×1840mm
●ホイールベース:2890mm
●車両重量:1710kg
●最小回転半径:5.4m
●パワートレイン:1.5L直4ターボ(150ps/20.7kg-m)
●WLTCモード燃費:13.9km/L
●駆動方式:FF
●税込み価格:299万8600円(オプションを含まず)

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