エコカーへの代替えもいいけど…ちょっとした気遣いで十分効果あり

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メンテナンスほか

エコカーへの代替えもいいけど

こまめな点検整備

調子の悪いクルマは燃費が悪くなることは誰でもが理解できる。
でも自分のクルマの調子は悪くないが、ベストコンディションかどうかわからない場合が多いと思う。

定期点検は無論のことだが、いつもと調子が違うようなときは、早めの整備でベストコンディションを保っておくことが、燃費の悪化を防ぐひとつの手立てでもある。
電子制御化されたクルマは専用のチェッカーをつなぐことで、不具合箇所がわかる場合もある。

適正空気圧の維持

タイヤの空気圧が下がると燃費は悪化する。
これは、空気圧の少ない自転車に乗ると重くて力がいることを思い出せばわかるだろう。
クルマもタイヤの空気が少なくなるとエンジンはその分、力を出さなければいつものようには走れないから、燃料を余計使うことになる。

タイヤの空気圧は、指定空気圧より低い場合が多い。
なぜかといえば、タイヤの空気はわずかずつだが抜けていくので、エアチェックしたときから空気圧は低下する。
おすすめは、指定空気圧より少し高めに入れておくことだ。ることはないはずだ。

そして、月に一回程度エアチェックをすれば、常に指定空気圧より下がることはないはずだ。
空気圧が低いクルマは、適正な空気圧にすることで、運転法を変えなくとも燃費がよくなるといえる。

暖機運転(ウォーミングアップ)

現在のクルマは、始動後にエンジンを暖めるウォーミングアップは必要ないといえる。
エンジンを始動したら 秒くらいして走り出すのがいいだろう。
そして、2〜3㎞程度は高速走行をさけ、ミッションやデフなどの回転部分も暖めるほうが効果的。

エアコンの調整も大切

エアコン(冷房時)の温度設定を低くすれば、その分燃料を多く消費する。
車内の冷やしすぎは燃費を悪化させるだけでなく、疲労にもつながるなど体にもよくない。

暖房の熱源は元々捨てている冷却水の熱なので設定温度を高くしても燃費には影響しない。
ファンの回転速度を速くすると消費する電力が大きくなるので、多少は燃費に影響がある。
車内が暖まったら、ファンの回転速度を下げたほうがいいだろう。

荷物の載せすぎに注意

同じクルマでも荷物やひとをたくさん乗せれば重くなるので、多くの燃料を消費するのは仕方のないことだ。
必要のない荷物は降ろして、クルマを身軽にすれば燃費は向上する。

また、ルーフラックやスキーキャリア、ルーフボックスなどは、重量が増えるだけでなく空気抵抗が大きくなるので、燃費が悪化する原因になる。
必要のないときは取り外したほうがいいことはいうまでもない。

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ドラテク編

タマゴが割れないように

何気なくアクセルペダルを踏んでいると思うが、この踏み方が燃費に大きく影響する。
現在のエンジンは電子制御式燃料噴射装置を備えており、基本的に吸い込んだ空気の量に比例して燃料が噴射される。

エンジンが吸い込む空気量を調節するスロットルバルブは、アクセルペダルの踏み加減で開き方が変わる。
アクセルペダルを大きく踏めばスロットルバルブが開いて空気が多く吸い込まれるので、噴射される燃料の量も多くなる。

アクセルペダルの踏み込み方とスロットルバルブの開き加減は、必ずしも比例関係にはなっていない。
アクセルペダルを軽く踏んだつもりでも、スロットルバルブが大きく開クルマもある。
また、軽いアクセルペダルは、踏み込みが大きくなる傾向にあるので要注意。

従来はアクセルペダルとスロットルバルブがワイヤーで直結されていた。
しかし、最近のクルマのなかにはアクセルペダルがセンサーとつながっており、その信号がコンピュータ処理されてスロットルバルブをステッピングモータなどで開く「ドライブ・バイ・ワイヤー」方式が用いられている。

従来のワイヤー式でも踏み込み速度が速いときは燃料を多く噴射するものもあった。
ドライブ・バイ・ワイヤー方式ではアクセルペダルの踏み込み量のほかに、アクセルペダルの踏み込み速度を検知し早く踏めば大きく開くようになっている。
いずれの方式でもアクセルペダルを速く踏み込むと、燃料は多く噴射される。

燃料の噴射を少なくして燃費を向上させるには、アクセルペダルをジワッと踏むのが効果的だ。

アクセルペダルを一気に踏んでクルマを走らせようとするのではなく、クルマの動きに合わせてアクセルペダルをゆっくり踏むのがコツといえよう。
たとえていえば、アクセルペダルを踏む足とアクセルペダルの間に生タマゴをおいて、そのタマゴが割れないような踏み方がベスト。

また、発進や加速時にアクセルペダルを踏みっぱなしにしていると、なかなかシフトアップしない。
こんなときは、アクセルペダルをちょっと戻すとシフトアップしてエンジン回転数が下がる。

意外に影響大きいブレーキ

ブレーキをかければ燃費は悪くなる、というと不思議に思うひともいると思うが、出発地から目的地までの運転で、本当に必要なブレーキ操作は、目的地について止まるときだけである。
それ以外での減速や停止は、燃料を使ってせっかく速度を上げたのに、ブレーキで熱エネルギーに変えて捨てているのである。

途中での減速や停止のためのブレーキは、信号やほかのクルマなどの交通環境によるものである。
したがって、減速の次には加速、停止の次には発進が必ずともなう。加速や発進は燃料を多く消費するので、同じ距離であればその回数が多いほど燃費は悪くなることになる。
つまり、ブレーキをかければ、次の加速や発進で元の速度にするために燃料を使うので、燃費は悪くなるというわけだ。

ちなみに、ハイブリッド車はブレーキで捨てる熱を電気に変えて蓄電する。
次の加速や発進時には蓄電された電気でモーターをまわして力として利用するので、燃費の向上に一役買っている。

エンジンブレーキを積極活用

電子制御式燃料噴射装置を備えたエンジンは、エンジンがある回転数以上のときにアクセルペダルを完全に離すと燃料の噴射を止める、フューエルカット機能が備えられている。
つまり、アクセルペダルを離してエンジンブレーキを使っているときは、燃料が消費されないのである。

ただし、エンジンの回転数が低下するとエンスト防止のために燃料の噴射は再開される。
減速時にシフトダウンしてエンジンブレーキを積極的に使うと燃費は向上することになる。

次の信号で停止が予測されるときは、エンジンブレーキで減速し、ブレーキを使う時間を短くすることでも燃費の向上は期待できる。

また、下り坂などでもシフトダウンをしてエンジンブレーキを強力に効かせて速度を抑えるようにすれば、エンジン回転数が高く維持されるので、燃料消費はほぼ「ゼロ」になる。
上り坂で燃費が悪くなった分を、ある程度は取り戻せる。

下り坂でギアをニュートラルにして走行するのはフューエルカットが効かなくなるので燃費は悪化する。
またエンジンブレーキが効かなくなり危険なため絶対にやめよう。

アイドリングストップ

アイドリングでも燃料は消費しているので、駐車時はエンジンを止めたほうがよい。

しかし信号待ちなどでの頻繁なアイドリングストップは、古くなったバッテリーあるいは古いクルマではバッテリー上がりやセルモーターのトラブルなどで、エンジンがかからないことも考えられる。
また、発進時は気を遣う運転状況なので余計な操作はうっかりミスを招くこともある。

アイドリングストップ機構が最初から組み込まれていないクルマではおすすめできない。

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交通状況の把握

車間距離に余裕を持つ

加速や発進時には燃料を多く使うので、なるべく一定の速度で走ることが燃費の向上につながる。
これは市街地走行に比べ、流れのよい郊外や高速道路などでの燃費がよいことで実感していると思う。

前方が赤信号で停止せざるを得ない状況でも、直近までアクセルペダルを踏みっぱなしで、ブレーキをかけて止まるのは燃費が悪くなる。
停止が予測されるときは早めにアクセルペダルを離してエンジンブレーキで減速すれば、フューエルカットが効くので燃費は向上する。

前を走るクルマとの車間距離が短いとそのクルマの速度変化の影響をまともに受け、自分のクルマも加・減速を繰り返すことになり燃費は悪化する。
ある程度の車間距離をとっていれば、前のクルマの速度変化は車間距離によって吸収できるので、自分のクルマの速度変化は小さくてすむ。渋滞防止にも効果的だ。

定速走行を意識しすぎない

高速道路や郊外の道路など流れのよい道路では、一定の速度で走るようにすれば燃費はよくなるといわれる。
しかし、道路には勾配があるし他のクルマも走っているので多少の速度変化は避けられない。

一定速度を気にして常にアクセルペダルを動かすと、燃費は逆に悪なる。
目標速度に対してプラス・マイナス時速5㎞(あるいは時速㎞)程度くらいの範囲は許容と考えて運転したほうが、頻繁なアクセル操作がなくなるので燃費にはいいハズだ。

上り坂にさしかかってからアクセルペダルを踏むのではなく、手前から少し踏んで速度を上げておいたほうが速度変化は小さく、結果的には燃費がよくなる。
逆に下り坂で目標速度より上がりすぎてしまったときは、ブレーキを踏むのではなく、アクセルペダルを完全に離す方法で減速したほうが、フューエルカットが働くので燃費はよくなる。

迷惑駐車も燃費を悪化

止めているクルマの燃費には関係ないが、本来止めてはいけない場所にクルマを止めることにより、駐車車両をよけるための渋滞や減速などで他のクルマの燃費が悪化することになる。

【2010年3月号「第25回」これってちょっとヘンじゃない?】
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