デザインが光るDS7クロスバック。その乗り味は?

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2014年にシトロエンから独立し、それまでフロントグリルに共有されていたダブルシェブロンも取り払われたDS。プレミアム&エレガントなイメージが強い同ブランドのフラッグシップSUVとして登場したのがDS7クロスバック(469.0〜562.0万円)だ。

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一般的なCセグメントSUVより10cmほど長く、かつDセグSUVと比べて短い全長は、ちょうど中間の長さを狙った4590mmに設定されている。おかげで後席居住性とラゲッジスペースはCセグSUVより広く、ゆとりある空間を実現。

何よりDS7のセールスポイントとして目を引くのが内外装の前衛的なデザインで、なかでも内装は一見の価値あり。ダイヤモンドをモチーフにしたデザインはメーターの表示や各種スイッチなど細部にも徹底的に反映されている。メーターパネルには12.3インチの画面が起用されていて表示デザインを変えられるだけでなく、夜間に赤外線カメラで歩行者と動物を検知するナイトビジョンのスクリーンも兼ねている。また、センタークラスター中央には空調やオーディオ、車両設定の調整が行える8インチ画面が装備されているが、輸入車ながら国内対応のナビが組み込まれているのは朗報で、後づけによってせっかくのデザインがスポイルされる心配もない。エンジン始動に合わせて回転して現れるアナログ時計も高級感の演出にひと役買っている。

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エンジンは新開発の1.6Lガソリンターボ(225ps/300Nm)と2Lディーゼルターボ(177ps/400Nm)から選択でき、どちらにもアイシンAW製の8速ATが組み合わされる。前者にはPSAガソリンユニット初の微粒子フィルターが備わっていてユーロ6.2をクリア。
パワートレインを問わず、走行特性を変えられるセンソリアル・ドライブが採用されており、例えばSPORTを選ぶとシフトスケジュールが変わるだけでなく、エンジンの擬似音がサンプリングされてスピーカーから放たれる。一方、ECOでは燃費を向上させるための策としてアクセルOFFに連動してクラッチが切れ、空走状態に。そしてCOMFORTではカメラが車両前方の路面状況をスキャンしてダンパーの減衰力を調整、優れた乗り心地がもたらされる。ただ、実際に試乗したところ、235/45R20インチタイヤがミスマッチに感じられ、自慢の技術を体感するに至らなかった。18インチタイヤを履くベースグレードなら堪能できただろうか。

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主要スペック(GRAND CHIC)
●全長×全幅×全高:4590mm×1895mm×1635mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1570kg
●パワートレイン:1.6L直4ターボ(225ps/300Nm)
●駆動方式:2WD
●トランスミッション:8速AT
●JC08モード燃費:14.7km/L
●税込み価格:542.0万円(オプションを含まず)

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