排気量アップで静粛性向上するアウトランダーPHEV

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この夏、アウトランダーPHEVの心臓部に磨きがかかる。DSC_6825 DSC_6834DSC_6979

8月に予定されている改良ではEV走行およびシリーズ・ハイブリッド走行(エンジンで発電してモーターで走る)領域の拡大、静粛性の向上が大きなテーマに掲げられる。前者を実現するために駆動用バッテリーは容量が15%、出力が10%アップ。併せてジェネレーター(発電機)の最大出力も10%向上している。DSC_6936

 

一方、静粛性を改善する狙いでエンジン排気量は400ccアップの2.4Lに拡大される。
静粛性アップに取り組むキッカケになったのは既存ユーザーからの声によるところが大きい。三菱自動車EVパワートレイン開発マネージメント部の石井大六さんによると「できるだけエンジンを始動せずに、電気だけで走りたいとの声が多かった」という。また、発電の際、エンジンはもっとも燃焼効率の良い領域で稼働するため、車速とエンジン音は必ずしもマッチするワケではなく、この違和感が欧州では不評だったそうだ。そこでエンジン排気量を拡大してトルクを向上させ、結果的に稼動時の回転数を落とすことに注力。クローズドコースで全開走行を試みたところ、発電しながら走るシーンではエンジンのうなり音が低減されていることを実感した。DSC_7282

PHEVシステムの改良と並んで、注目したいのはSPORTモードの新設だ。ネーミングからも想像できるように、このモードではアクセル開度に対して鋭い駆動力が発揮されて機敏な走りを実現。改良で出力が10kW上がった後輪モーターはいちだんと積極的に駆動力を発揮してコーナリング性能アップに貢献、コーナーの出口ではクルマが後ろから押されるような感覚で走ることができた。追い越し加速時や高速道路での合流時にも活用できるはずだ。
このSPORTモードは初期の開発時には想定されていなかったこと、そして存在をアピールする狙いで別置きボタンとして設置されたが、従来からのEVやバッテリーセーブ&チャージ、ECOなど、各種モードのボタンがバラバラに配置されているのは煩雑なだけでなく、使いにくさの点でも改善を望みたい部分。例えば1個のダイヤルに集約してしまえばスマートかつ直感的に操作できてわかりやすくなるだろう。DSC_6976DSC_7046

 

(スペック)
主要スペック(Gプラス・パッケージ)
●全長×全幅×全高:4695mm×1800mm×1710mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1890kg
●パワートレイン:2.4L直4(128ps/20.3kg-m)&電気モーター(82ps/14.0kg-m+95ps/19.9kg-m)
●駆動方式:4WD
●JC08モード燃費:18.6km/L
●税込み価格:未定

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