スズキは、スーパーハイト系軽自動車のスペーシアおよびスペーシアカスタムを全面改良し、12月14日に発売した。
新型スペーシアは、これまでどおり広さや便利さはそのままに、家族や仲間と楽しく「ワクワク」できるクルマをキーワードに開発された。そのため安全装備を充実し、スズキセーフティサポートを全車に採用。さらに軽自動車初となる3つの安全装備を採用している。そのひとつは、リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーにより、車両後方の障害物を検知して自動ブレーキをかける「後退時ブレーキサポート」。ふたつめは、フロントガラスに投影する「カラーヘッドアップディスプレイ」。3つめは、前、後、左右4箇所に設置したカメラ映像を合成し、周囲を立体的に360度確認できる「3Dビュー」だ。
エクステリアデザインは、スペーシアはスーツケースをモチーフとした楽しさを感じるデザインに、スペーシアカスタムは2色メッキを採用した大型グリルで迫力と存在感を表現したデザインとなっている。新プラットフォーム「ハーテクト」の採用により、ホイールベースを35㎜拡大しながら、全高を50㎜、室内高を35㎜高く、リアステップは地上高345㎜と低くすることで居住性を向上。リアスライドドアの開口幅、開口高もそれぞれ20㎜広げることで乗降性も向上させた。
また室内は、多彩なシートアレンジ、豊富な収納スペースの他に、前席と後席で温度差を少なくするスリムサーキュレーターをスズキ車で初採用し、エアコンルーバーは段階的にエアコン風を拡散させることができる風量調整機能が軽自動車で初めて採用された。またスライドドアは閉まる前に施錠操作ができる予約ロック機能がつくなど、便利機能が多数搭載されている。なお、高出力化、大容量化したマイルドハイブリッドを全車に搭載することで30.0㎞/リッター(HYBRID G)の低燃費を達成している。
スペーシアは、子育て世代から独身層、50〜60代の年配層に至るまで幅広いユーザーが見込まれており、このスペーシアをはじめとする新型車の投入で、スズキは今年度54万台を達成したいとしている(現在35万7800台、前年比101.6%)。また、これまでN-BOXやタントといったライバル車に押されていた要因について鈴木俊宏社長は、「デザインや大きさについてのアピールが弱かった。また営業も含めた総合力で他社にかなわなかったのではないか。スズキはチャレンジャーの立場であり、新型スペーシアの広く大きく見せる工夫や安全装備の充実などで1歩でも他社におよぶようになれればと思う」と語った。
■税込価格
スペーシア
HYBRID G 133万3800円(2WD)、145万4760円(4WD)
HYBRID X 146万8800円(2WD)、158万9760円(4WD)
スペーシアカスタム
HYBRID GS 157万6800円(2WD)、169万7760円(4WD)
HYBRID XS 169万200円(2WD)、181万1160円(4WD)
HYBRID XSターボ 178万7400円(2WD)、190万8360円(4WD)
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