確報! ホンダの半期決算、増収減益
実質増益を強調。通期見通し上方修整
ホンダの第2四半期決算は売上高7兆4892億円、前年同期比7545億円増、営業利益4221億円、同727億円減だった。四輪車世界販売台数は、255.9万台で同12.8万台だった。四半期配当金は4円増配の48円、また一月末までに自社株買い900億円を実施することも発表した。
前年同期の年金制度改定影響、集団訴訟和解金、為替影響を除くと531億円の実質増益と説明された。
通期見通しは売り上げ、営業利益とも上方修整された。通期売上高15兆500億円、前回見通し比5500億円増、営業利益7450億円、同200億円増、四輪車世界販売台数513.0万台、同5万台増とした。
質疑応答。
Q第2四半期累計の総括は?
A前年は年金制度改定のマイナス、今年度は和解金支払いのマイナスを除くと、ほぼ全事業で増益。下期は好調なアジアの二輪、中国の四輪など、引き続き需要改善に取り組む。二輪はとくにインドが好調。もうひとつは収益性の良いベトナムが好調。インド工場は640万台の生産規模に拡大。
手元資金が額面で2兆円以上。手元の実質1.6兆円。適宜、必要な施策を行なっていく。手元の実質資金は月商一月分の1.3兆円が目安。
Q為替について。
A大きな政策変更はない。第3四半期は現状程度か。来年は見通せないので105円を維持した。
販売台数の前年割れは北米と欧州。ほぼ予定どおり。日本で1万台増、アジアで4万台増の5万台増やした。大きなリスクはないといまは見ている。
Q神鋼について。
Aデータ改ざんの報告を受けているのはアルミ板のみ。安全基準を満たしているのは確認済み。サプライヤーから供給された部品については、安全性を含めて取引先が確認したもので、生産を行なっている。リコールになれば、それなりの対応するが、今のところリコールはないと考える。取引きの見直しは考えていない。ホンダジェットにも一部使われていた。アメリカの当局にも報告済み。
Qインセンティブは?
A3カ月間で150億円程度、アコードの切り替えにともなうもの。台あたり2000ドル程度。業界平均より低い。
Qシビックの日本国内での売り上げは?
1.2万台受注。月販想定以上。5ドアハッチバックとタイプRはかなりお客様をお待たせしている状況。セダンが年明け、ハッチバックが来春、タイプRは来夏。
Q ホンダセンシングが改良された。
エヌボックスから変えた。最初はそんな高いものはいらないとの声もあったが、お客様も安全意識が高まっている。ホンダセンシングについては、全車標準装備を図っていく。
Q中国市場について。
Aシビック、アコードの基幹機種が好調。東風ホンダは第3工場の建設を進めているが、現状では生産が間に合わない状況。139万台まで伸ばした。
Q上期と下期で段差はあるのか?
A下期は107.5円の米ドル為替想定。これが500億円程度。今の段階では1000億円程度の段差がある。
Qホンダジェットについて。
A 部品やサービスなども合わせて早期に収益化したい。黒字になるにはもう少し時間がかかる。赤字幅は確実に減っている。月間4機を6から7機に増やしたい。上期はクラスでセールスナンバーワンになった。評判は良い。さらなる拡販を目指したい。
Q中国のエコカー規制について。
A来年、中国で電動車を出す。