サンバーリコール第3弾!! 国交省リコール監理室、「日本メーカーを素早く市場措置できる会社に育てなければならない」

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サンバーリコール第3弾!! 国交省リコール監理室、「日本メーカーを素早く市場措置できる会社に育てなければならない」

平成11年から20年にかけて生産されたスバルサンバーに搭載されたエンジンに装着されているクランクプーリーの防振ゴムが剥離する不具合で、62万台あまりがリコールされた件。

物損事故が起きたのは2013年7月のことだった。当該車両は2007年式のサンバーで走行距離はわずか8200kmだった。スバルによると、今回リコールした不具合では、「走行距離や経年との相関関係は見当たらない」(広報部)と説明があった。また、事故車両に限らず、エンジンとオルタネータをつないでいる補機ベルトが規定値の張力を維持していない場合に不具合が生じることもわかっている。

前回の記事でも書いたが、物損事故を起こした車両はエンジン部分について、当初の5年10万キロから10年10万キロに保証延長されていた。延長保証の措置が取られたのは、同型式のエンジン搭載車をリコールした平成20年。スバルはサンバーについても、不具合を放置していたのではなく、「市場注視していた」(同)と説明する。

2013年7月に物損事故が起きてから、今回2017年9月にサンバーをリコールするまで4年かかったのは、正直、時間がかかり過ぎだと思う。ただし、取材を通じて改めて確認できたことだが、「2013年以降、プーリーのリングが車外にでた事故は確認されていない。新たな不具合が発生したということではなく、当社としてリコールに対して、これまでより厳しく見ていこうとの考えでリコールを決断した」(同)と、取材を進めるうちにスバルとして前向きな判断であったことがうかがえる。

これを裏付けるように国も「時間がかかりすぎるとの指摘はその通りだが」と前置きした上で、「これまで不具合が数多く報告されていてもリコールされていない案件がある。こうした案件について、自動車メーカーが、シッカリした人、モノ、システムをきちんと整備してもらって、日本市場で素早く市場措置できるように自らなってもらいたい。その点でスバルはしっかりやってくれている」(リコール監理室)と評価していた。

今後、本誌が指摘してきたような不具合がリコールされていくのか。注視したいものだ。国は日本がクルマの安全安心について、世界で最も進んだ市場となるように期待しているのだから。

https://www.subaru.co.jp/recall/archives/data/11-03-17.pdf

https://www.subaru.co.jp/recall/archives/data/08-07-17.html

取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)

 

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