新型スーパーグレート、エアロクィーン/エアロエース発表。AMTでシェア拡大を目指す三菱ふそう

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三菱ふそうトラック・バスは、21年振りにフルモデルチェンジを行った大型トラック「スーパーグレート」と、10年振りに大幅改良を行った大型観光バス「エアロクィーン/エアロエース」を発表した。

新型スーパーグレートは、経済性、安全性、快適性、そしてコネクティビティという大きな柱を掲げて開発。パワーユニットは新開発の10.7ℓと7.7ℓの2種類を用意し、全車に12速オートマチックMT(AMT)の「シフトパイロット」を搭載。すべてのクルマがクラッチペダルのない2ペダル自動変速とすることで、燃費性能向上はもちろん、女性や新人ドライバーにも扱いやすく、かつ運転技量の差による燃費変動を極力抑えることが可能であり、ドライバーの疲労を軽減することも可能となっている。なお、新型パワートレインの採用によって車両重量は最大800㎏軽量化。それがそのまま積載量に充てられるため、積載量は最大8%アップとなる。メンテナンスコストも最大20%の削減が可能となっている。

安全性では、国内トラックメーカーでは唯一となる「アクティブ・サイドガード・アシスト」を採用。左折時の死角となる車両左側にいる歩行者や自転車などの存在を検知・警報するシステムを搭載した。衝突被害軽減ブレーキは将来的なAEBSフェーズ2(第2段階規制)の条件を満たし、0〜80㎞/hまで完全停止に対応。さらに従来型で採用していた運転注意力モニター「MDAS-Ⅲ(エムダススリー)」についてもさらに強化して、わき見運転やまぶたの動きで疲労を感知する赤外線カメラを搭載した「アクティブ・アテンション・アシスト」を新採用している。

快適性では、ダイムラーグループの一員であることを活かしてメルセデスベンツCクラス並みのノイズレベルを達成。室内騒音は従来型より2〜5dB低減している。インパネも使いやすいデザインに一新し、昇降ステップは従来の2段から3段に改善することで女性や年配者でも乗り降りしやすくなっている。また前走車に自動追従する「プロキシミティー・コントロール・アシスト」によって高速道路での渋滞時などは疲労軽減になると同時に追突事故抑制にも貢献している。

最後のコネクティビティでは、新開発の運行管理ソフト「トラックコネクト」を標準装備。移動中のトラックの位置や走行履歴などリアルタイム情報をチェックできるほか、ドライバーの安全運転や省燃費運転の診断が行えたり、遠隔故障診断によって24時間稼働のカスタマーアシストセンターがモニタリングしており、メンテナンス等の必要があれば入庫予約をサポートしてくれるため、稼働時間のロスを減らすことができる。

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一方の新型「エアロクィーン/エアロエース」も基本的な取り組みはスーパーグレートと同様で、大型観光バスでは国内初となる8速AMTシフトパイロットの採用、新開発7.7ℓ軽量エンジンの採用などによって最大10%の燃費向上、軽量化による乗車定員の増加(62人定員の実現)およびトランクルームの拡大、最大6%のメンテナンスコスト低減などを実現している。車内音の低減や電子制御サスペンションの改良、客室フラットフロア化など観光バスとして重要な乗員の快適性にもこだわって、見た目は変わらないものの中身は大幅改良を行っている。

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大型トラックは現在国内に68万台が稼働しているといわれているが、同社のシェアはそのうちの約25%ほど。まずは全国に試乗車を用意して新型スーパーグレートの良さを体感してもらうことによって、シェア拡大を目指しながら大型トラックで一番選ばれるブランドに返り咲くことを目指していくとしている。また、大型観光バスではすでに国内トップシェアであるエアロクィーン/エアロエースについては、7年前に大型路線バスにAMTを提案し現在では100%AMT化しているように、今度はMT率9割と言われる大型観光バスでもAMTをデファクトスタンダード化させていきたいとしている。

乗用車でも同じだが、先進安全装備を採用するためにはトランスミッションのオートマチック化は欠かせない条件である。また、昨今の物流量の増加と深刻なドライバー不足、少子高齢化などの社会的な課題を解決するためには、ドライバーという職業を魅力あるものにする必要があると同社社長兼CEOのマーク・リストセーヤ氏は発表会の場で語った。そのためには事故リスクを減らすこと(安全性の向上)と、ドライバーの負担軽減(快適性アップ)は重要だとしている。つまりこうした課題をクリアするための同社の戦略が全車AMT化なのだろう。

 

■新型スーパーグレート

税込価格:2105万2440円〜(10.7ℓ6R20エンジン)

※ECO、PRO、PREMIMUの3ライン展開。

※ECOは現行車と同価。PROはECOの+56万円高、PREMIMUはPROの+36万円高

 

■新型エアロクィーン/エアロエース

エアロクィーン税込価格:4960万7600円(スーパーハイデッカー11列シート)

エアロエース税込価格:4634万6000円(ハイデッカー12列シート)

※ECO、PRO、PREMIMUの3ライン展開。

 

三菱ふそう公式サイト www.mitsubishi-fuso.com

新型スーパーグレートスペシャルWebサイト http://supergreat.jp

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