ルノー・日産アライアンスは、2016年暦年のグローバル販売実績を発表した。ルノー・日産アライアンスは、2016年、著しい成長を遂げ、世界で996万台を販売。またアライアンスは、2010年の「日産リーフ」の発売、続くルノー「ゾエ」の発売から累計で、およそ42万5千台の電気自動車を販売し、ゼロ・エミッション車におけるリーダーの地位をさらに強固とした。
なお、ルノー・日産アライアンスの販売台数には、三菱自動車の販売台数934,013台も含めている。三菱自動車は、昨秋、日産自動車がその株式の34%を取得し、アライアンスの一員となった。
ルノー・日産アライアンス会長兼CEOのカルロス ゴーン氏は、「ルノーグループ、日産、そして更に三菱自動車が連携することで、世界の自動車産業に新たな勢力が誕生しました。18年前にスタートしたこの革新的なパートナーシップの力によって、私たちは、競争力を強化し、成長を加速し、将来のクルマの競争に臨むことができるのです」、と述べた。
ちなみに2016年に全世界で販売された自動車は、9台のうち1台がアライアンスブランドのクルマだという。
ルノーグループは、経営計画「ドライブ・ザ・チェンジ」の最終年である2016年に、前年比13.3%増となる3,182,625台を販売。4年連続での販売増、さらに、前年より374千台も増加したことで、過去最高の伸び幅を記録した。ルノーブランドは、すべての地域で市場シェア、販売台数ともに増加し、欧州で第2位のブランドとなった。なかでもルノーおよびダチアブランドは、過去最高の販売台数を記録。また、ルノー・サムスンの販売台数は前年から38.8%も増加した。
日産は、5,559,902台(前年比2.5%増)を全世界で販売。米国および中国では、それぞれ前年比5.4%増、8.4%増と、過去最高の販売台数を記録した。インフィニティブランドは、前年比7%増の23万台以上を販売。特に12月単月では、インフィニティは前年比18%増の27,200台の販売台数となった。
三菱自動車は、前年比13%減の934,013台を販売。米国および豪州では増加したが、ブラジル、ロシアおよび中東での販売台数減に相殺される結果となった。日本での販売は、燃費問題による消費者の信頼低下が響き、前年比マイナスとなった。
日産は、三菱自動車とのパートナーシップにより、日産の享受するシナジーが2017年度、240億円と予想しているという。さらに2018年度以降は年間600億円にまで拡大すると見込んでいるそうだ。
ラーダブランドで販売を行っているアフトワズは、2016年に284,807台を販売。ロシアで販売されている自動車の約3台に1台は、ルノー・日産アライアンスとアフトワズのクルマだという。
またルノー・日産アライアンスは、2016年、電気自動車、自動運転車、コネクテッドカーなどの未来のクルマの開発を推進するためいくつかの取り組みを実施した。
アライアンスは、2020年までに、自動運転技術を搭載した車を少なくとも10車種発売する予定だという。現在、マイクロソフト、NASAなどのパートナーと共に、コネクティビティおよび自動運転技術の開発・実験を実施している。
ゴーン氏は、「量産型EVを発売したのは、ルノー・日産アライアンスが初めてでした。2010年にさかのぼります。そして今、他の主要な自動車メーカーは、電気自動車が最も有効なゼロエミッションへの回答であると認めています。私たちは、自動運転やコネクテッドサービスの分野においても、将来のクルマの競争に確固として臨みたいと思っています。」と述べた。
2017年度にアライアンスで販売台数1000万台突破となるか気になるところだ。