日産は、26日に開催したエグゼクティブ・コミッティ(経営会議)にて、英国サンダーランド工場で現在生産しているSUV「キャシュカイ」の次期型車に加え、次期型「エクストレイル」を同工場で生産することを決定した。
この決定は、サンダーランド工場の競争力維持を公約する英国政府の表明を受けてなされたものだという。日産はサンダーランド工場への投資を増やし、同工場で働く7,000人以上の雇用を確保、維持することになるそうだ。
カルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者は、「当社が引き続きサンダーランド工場に投資できることを嬉しく思います。同工場の従業員は、日々、高品質で価値の高いクルマを生産し、サンダーランド工場を世界でも有数の競争力の高い工場にしてくれています」と述べた。
また、「英国政府から支援と公約を得られたことで、サンダーランド工場での次期型キャシュカイと次期型エクストレイルの生産決定につながりました。テリーザ・メイ首相の、英国の自動車産業および産業戦略全体の発展に対する強い決意に敬意を表します」と語った。
日産のサンダーランド工場は、1986年の操業開始以来、累計900万台近くの車両を生産してきた。英国で生産されているクルマの3台の内1台はサンダーランド工場製であり、同工場は英国最大の自動車工場だそうだ。
さらに、サンダーランド工場で生産する車両の8割は130以上の国と地域に輸出されている。同工場では、200万台以上のキャシュカイを10年もかからずに生産した。7,000人にのぼる従業員に加え、同工場はサプライチェーンにおいて28,000人の雇用を支えているという。これまで日産は、サンダーランド工場に37億ポンドを超える投資を行ってきた。
海外でも大量に生産されている日本車。外国の経済にも大きな影響を及ぼしていることは興味深い。