12月5日から11日までの会期で、マレーシアの首都クアラルンプール市内にあるMITEC(マレーシア・国際・貿易&展示・センター)にて第10回クアラルンプール・国際・モビリティ・ショー(KLMS)が開催される。
自動車ショーの多くは毎年もしくは隔年などと定期開催されるのが一般的だが、KLMSは“不定期開催”となっており、第9回は2018年に開催されているので、実に6年ぶりの開催となった。
ちなみにベトナムの自動車ショーもその時々の景気動向を反映させ、開催したり、しなかったりを繰り返している。
東南アジアではタイやインドネシアは自動車産業が活発として有名だが、2023暦年締めでの年間新車販売台数では“アジアのデトロイト”ともいわれているタイを抜きマレーシアは2位となっている。また、タイやインドネシアが自国の量産ブランドを持たないのに対し、マレーシアではプロトンとプロドゥアという2つの自国量産ブランドを持っているのも大きな特徴といえるだろう。
そんなマレーシアの首都クアラルンプールで開催される、第10回目となるKLMSのテーマは「モビリティを超えて」。持続可能性、電動化、自律走行モビリティなど最先端のイノベーションを紹介するものとしている。
開幕式には主催者でもあるマレーシアの副首相ヤブ・ダト・スリ・ハジ・ファディラ・ブン・ハジ・ユソフ氏が出席、BEVの生産拠点としての確立など、自動車イノベーションでは、東南アジアのハブとしての地位を強化していきたいなどと述べていた。
目玉は、自国ブランドの“プロドゥア”がショーデビューさせたコンセプトBEV(バッテリー電気自動車)モデルのEMO-II。日本メーカーはトヨタ、日産、ホンダ、三菱、マツダがブースを構え、トヨタは新型カムリと改良型カローラ・クロスを、ホンダはプレリュードのコンセプトモデルをマレーシアデビューさせている。
東南アジアで存在感を見せる中国系メーカーでは、GAC(広州汽車)、AION(広州汽車のBEVブランド)、シャオペン、GWM、MGなどがブースを構え、GWMは高級ミニバンのWAY 80(PHEV/プラグインハイブリッド車)と、フルサイズSUVのTANK500(HEV/ハイブリッド車)を会場内で発表している。
会場を歩きながら第11回がいつ開催されるのか、そしてタイやインドネシアほど中国車が目立っていない現状から、果たして中国車がBEVを中心にマレーシアでも目立っていくのか、そのあたりが非常に気になってしまった。