名鉄関連の大手整備事業者で不正車検発覚!!
名古屋鉄道のグループ会社である名鉄自動車整備(名古屋市緑区・舟橋雅也社長)は、中部圏を地盤にグループのバスやタクシー、その他外販を含めた大型車から小型車まで自動車整備全般を請け負っている。
同社のサイトによれば、令和3年3月期の売上高は69億円、従業員数600人(令和3年4月1日現在)を数える大所帯だ。うち検査員155人を擁する。整備業界では大手と言って良いだろう。
7月30日、名鉄自動車整備は同社津島工場(愛知県津島市)で不正車検を行なっていたことを発表した。同社が2019年6月から2021年5月までの2年間について精査したところ、対象台数1221件のうち553件について法令違反が確認されたという。大型車車検におけるホイールボルト・ナットの未点検などがあった。過去に遡れば不正検査台数はさらに増えることが予想される。利用者には馴染み深い名鉄バスの路線バス等でも不正車検が行われていた可能性がある。
これについて同社営業部は、「中部運輸局の処分については指示を待っている状態。発表できる段階になったら発表する」とした。
中部運輸局に訊いた。「(名鉄自動車整備から)発表があったことは承知している。処分の内容は決まっておらずコメントできない」(整備課)と話すにとどめた。
トヨタ自動車系ディーラーの相次ぐ不正車検に次ぐ大手整備事業者による不正車検、手抜き整備の発覚。「大手だから安心」という神話はすでに吹き飛んでしまったかのようだ。
本誌では今後も国内の不正車検の実態について追及していくつもりだ。
取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)
写真/名鉄自動車HPより抜粋
http://www.meitetsu-seibi.co.jp/
http://www.meitetsu-seibi.co.jp/service/factory/%e6%b4%a5%e5%b3%b6%e5%b7%a5%e5%a0%b4/