2025年7月号『ざ・総括。』の記事【フォルクスワーゲン・ゴルフ】がnoteから購入できるようになりました

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マガジンX 2025年7月号(5月26日発売)に掲載された『ざ・総括。』の記事【フォルクスワーゲン・ゴルフ】がnoteにて税込300円で購入できるようになりました。また月額600円の定期購読ですべての記事を購読することもできます。以下は無料公開の冒頭部分です。続きを読みたい方はその下のリンクからご購入ください。

【フォルクスワーゲン・ゴルフ】

何をおいてもタイヤが残念

VW(フォルクスワーゲン)の主力モデルであるゴルフの第8世代モデルが2024年1月にMC(マイナーチェンジ)した。日本での発表は半年遅れの7月、販売開始は今年1月だ。中国でのVW車の販売台数が激減し、利益も落ち込み、BEV(バッテリー電気自動車)事業もVWが公表している以上に厳しいなかで、ゴルフだけは「ハズす」わけにはいかない。本誌評価陣は「相変わらず良くできているが、コストダウンの跡があちこちに伺える」「日本仕様はタイヤの設定を再考すべきだ」とコメントした。基本的には良いクルマでも、タイヤ次第では「並」になってしまう見本というべきケースだと言える。

少々ケチ臭いMC

エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) ゴルフのMC(マイナーチェンジ)だ。8代目になって初めてのビッグMCだから、VWもゴルフ・マーク8.5と呼んでいる。VWは第1四半期決算の折に、「電動車の販売台数が倍増した」とニュースリリースの中に書いていたが、ドイツでは企業の車両導入補助金がBEVだけになり、EU(欧州連合)全体で企業ごとに脱炭素報告義務(CSRD)があるから、法人向けリース車両は仕方なくBEVを選択しているというのが実情だ。ドイツと英国では乗用車の法人需要は全体の6割もあるので、今年第1四半期はそこでBEVが売れた。フランスも半数が法人需要だ。EU主要国では、BEVの個人向け販売は相変わらずパッとしない。だから、VWはゴルフで絶対にコケけるわけにはいかない。

チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) みなさんに乗ってもらったのは通常のHB(ハッチバック)ボディで、1.5ℓガソリンターボICE(内燃機関)搭載のMHEV(マイルド・ハイブリッド車)「eTSIスタイル」だ。車両本体価格は443.7万円。これは某販売店の所有車だ。一部の人には某社がサンプルで輸入した登録ナンバーなしの「eTSIアクティブ」にも触れてもらった。こちらは同じ1.5ℓガソリンターボのMHEVでも、スタイルよりも最高出力を23%、最大トルクを12%落とした仕様だ。車両重量が1320㎏だから、日本で使うならこのパワーでも充分だろう。

自動車業界の事情通(以下=通) ゴルフもずいぶん高くなったもんだ。というか、日本はクルマの価格がデフレのままだから、欧州車の価格は相当割高に感じる。その昔、ヤナセがGM、VW、アウディ、メルセデスベンツの輸入販売権を持っていた時代は、あれだけ販売台数が少ないのに日本での小売価格をかなり頑張っていた。海外OEM(自動車メーカー)が日本に輸入販売子会社を置くようになって、一時期は輸入車の販売価格が安くなったが、結局OEM直営だと高コスト体質になる。

ベテラン実験ドライバー(以下=T) だって、ドイツ某社の日本法人社長は家賃250万円のマンションに住んでいるし、ドイツの本社から日本に赴任してくるスタッフも、日本で雇用したスタッフと待遇がまったく違う。そのぶんだけ仕事をするかというと、そうじゃない。

 欧州の企業はいまだに日本をナメている。亜熱帯手当が出る途上国くらいの見方だよ。

元部品メーカーのエンジニア(以下=部) それにしても、今回のMCはかなりケチ臭いですね。ここまで変わり映えがしないと、個人消費者が買う気を起こさないのではないかと心配になります。内外装とも変更点はわずかです。運転席に座ってまず目に入るのは、センターディスプレイがメータークラスターから独立してやや大型化したことです。空調のタッチスイッチを画面内の下部に取り込んだ変更ですが、おそらくセンターディスプレイはメータークラスターから独立させたほうが安いと思います。運転中に操作する物理スイッチが残っているのはステアリングコラム内のスイッチだけです。

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