自工会の豊田章男・会長がオンライン会見に臨み、23年秋の東京モーターショー開催が決定した旨を発表した(今年のショーは新型コロナウイルスの影響で中止が決定済み)。
テーマは『グリーン&デジタル』。豊田会長は「2050年カーボンニュートラルへの長い道のりのスタートにあたるイベント。人を中心に(した内容を)考えていく」とした。
国が新成長戦略で急速充電器3万基&水素ステーション1000カ所を目標に掲げたことについて豊田会長は会見で「数値目標を追いかけると設置しやすい場所に多く作られ、必ずしも使いやすい場所にできるとは限らない。自動車への搭載が始まっているコネクト技術の走行軌跡から必要な場所を探ることができる」とした。
また、長引くコロナ禍について質問された豊田会長は「1年が経過して知見が積み上がっているはずなのに状況は改善していない。その知見が見えず(国民の間で)不安と不満が積もっている」「子供たちは外で遊べず、修学旅行にも行けない。未来を作る子供たちの大切な時期(=歳頃)に制約があることは望ましくない。これは大人の責任だ」と述べた。
会見には日髙祥博・副会長(ヤマハ)も出席し、二輪車の視点からカーボンニュートラルに向けた取り組みを次のように説明した。「日常ユースと商用の二輪車はEV化で対応できる。ただ、バッテリーは各社バラバラで設計&調達するよりも標準化して交換式を取り入れたほうがユーザーの利便性が上がる。これを世界標準として広げていきたい。一方、趣味の分野のビッグバイクはEV化にこだわらず、ハイブリッド化やカーボンニュートラル燃料で対応できる。ここは個社の競争領域」と語った。