トヨタ好決算の陰に「サプライヤーの厳しい状況認識している」

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トヨタ自動車の第3四半期累計決算は、売上高22兆8301億円、前年同期比3546億円増、営業利益2兆587億円、同1208億円増だった。期中の世界販売台数は683万台、同12.9万台増だった。これを受け通期の見通しを上方修正した。売上高29.5兆円は変えないものの、営業利益は前回見通し比1000億円増の2兆5000億円を見込む。連結販売台数895万台は変えていない。

質疑応答。

Q 決算の評価について。

A 第3四半期は売上高、利益とも伸びた。世界中で色んな取り組みを行っている。たくさんの課題がある。前途は長い。まだ理想的な状況にあるわけではない。もっともっと。たくさんのお金を新技術開発に取り組まねばならない。意識、仕事のやり方など未来を切り開く努力をしていかねばならない。中国の事業体については安全安心が最重要。新型コロナウイルスで亡くなられた方、罹患された方にお見舞いを申し上げるとともに、対応されている方に敬意を表します。

Q 来年度以降の戦略について。

A 原価改善、諸経費低減など全ての面でTPS(トヨタ生産方式)をもって改善していくしかない。どうやってお客のニーズを汲み、地道に提供できるか。市場が変動したとしても、長期的に市場は拡大する。が、変動は常に起きる。バランスの取れた戦略と、お客様に向き合った取り組みで着実な成長をしていく。中国とアジアで落ちたけど、ほかで補完する努力を行なってきた。

モビリティが変革し、より多くのフリートが拡大している。これが世界の動向である。戦略に組み込まなければならない。シェアやフリートが伸びるということはクルマの利用機会が増えること。量ではなくビジネス拡大を図る。

Q 北米市場について。

A ここ2.3年の収益性が低下していた。トラックシフト、経費の抑制にはるかに強く取り組んできた。金融サービスも大幅に改善した。

Q コロナウイルスの影響は?

A 折り込んでいない。注視をしている。

Q 英国政府の2035年の内燃機関規制について。

A 今週初めに知った。色んな技術の間を補完する。段階を踏むことが必要。発表は決定事項ではなく望みであると英国政府は今後6ヶ月かけて関係者と話し合う。5年前倒ししたいとの考えは大きなチャレンジ。

Q 国内販売網の効率化について。

A 日本のディーラーは特有。それが強さでもある。2年先取りする形にした。放置はしない。

Q サプライヤーに対する原価低減について。

A 厳しい状況にあることは認識している。トップと小集団ディスカスもやった。反省もしている。真摯に対応する。

Q 新型肺炎について。

A 見通せていないというのが事実。

Q 中国やアジアの市場環境について。

A 減速している。今の段階では分からない。今年のマーケットは以前から縮小するだろうと考えていた。我々は成長すると考えていたが、まだ、本当に分からない。グローバルのパフォーマンスは、大体2%程度成長すると見るが、直線ではなくジグザグ。アジアでは改善の兆しは見られない。

Q Woven Cityについて。

A プロジェクトは始まったばかり。将来に向けての準備をするための準備。生きた実験室。二番目は多くの会社にとってチャンス。協力したいと思っている。3つ目はトヨタのためではなく、すべての人のためのプロジェクト。極めて重要なプロジェクト。始めたばかりのプロジェクト。素晴らしい機会となるようにやっていく。

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