トヨタ博物館に国産人気ラリー車が勢揃い!! 「スタートの瞬間を復元せよ!!」

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トヨタ博物館に国産人気ラリー車が勢揃い!!

 

スタートの瞬間を復元せよ!!

 

今年4月17日(日)までトヨタ博物館(愛知県長久手市・布垣直昭館長)文化館2階で開催されている企画展が熱い!! 「激走!!2.5次元 ヴゥオオーン!! – WRC 日本車挑戦の軌跡」と迫力満点の見出しがついたこの企画展では国産メーカー各社の歴代WRC(世界ラリー選手権)参戦車が勢揃いした。おそらくだが、これらのラリー車が一堂に会し、一般公開される機会は初めてではないだろうか。

 トヨタ博物館フリークを自認する記者も昨年末に企画展を訪れた。写真のとおり会場にはWRC参戦当時そのままの実車が弧を描くように並べられていた。入り口を入った瞬間の興奮は今も忘れられない。コミック仕立ての背景に飛び込んでいく演出をはじめ、各車の後ろにはそれぞれのラリーシーンを彷彿とさせる演出が”憎い”。

 記者は取材直後の企画展の様子をツィッターにアップしたのだが、そちらの反響も大きかった。マガジンXのフォロワー数は2万3000人ほどだが、企画展の写真をあげたところ、2日でインプレッション数は30万回を超えた(執筆時点の12月中旬現在で32万回)。

トヨタ博物館では企画展の狙いを以下のように紹介している(公式サイトより)。

「WRCには50年近く前から多くの日本メーカーが参戦してきました。かつて2度にわたり日本車が年間全戦を制覇し、「日本車でなければ勝てない」と言われた時代もありました。自動車メーカーがWRCに挑戦するのは、過酷な条件下での極限の走りで得られた経験やノウハウを市販車の開発に活かし、より魅力的なクルマをお客様にお届けするためです。本展では、日産、マツダ、三菱、SUBARU、スズキ、ダイハツ、そしてトヨタの代表的なWRC参戦車両を一堂に展示します。会場はマンガ仕立ての2.5次元イメージの空間とし、日本車のWRC挑戦の軌跡を臨場感たっぷりにご紹介します」

取材にお付き合いいただいた布垣館長によれば、「国産ラリー車ならクルマ好きはもちろん一般のドライバーにも馴染みがある。2.5次元のマンガとのコラボでラリーの臨場感を味わっていただきながら、2022年秋に愛知県で開催予定のWRCジャパンラリーの応援ムードが高まることを期待している」と話してくれた。

この企画展、実現までには相当なご苦労があった。日産フェアレディZは、日産自動車関係以外での展示は初めて。三菱コルトランサーとランサーエボリューションの2台は、同社岡崎工場内にある「三菱オートギャラリー」の看板車両である。それらをはじめ各社のラリーカーを半年あまりに渡って借り受けるのは、同館学芸員の皆さんの熱意と出展各社の協力なしには実現しなかったに違いない。そうした舞台裏のご苦労も伺いながら、仕事を忘れてじっとラリー車を眺めていると時間はあっという間に経ってしまった。あっ、帰りの新幹線に乗り遅れそうだ。

会場に流れるBGMもラリーのライブ感を高めている。「勝利の美酒に酔いしれるチーム」「ドライバーを支えるメカニックの作業風景」などのイメージに沿った全11曲がピックアップされている。

 

取材・文・写真/神領 貢(本誌編集長)

 

  • 展示車両全12台(年代順・同年のものは50音順)●
①ダットサン 240Z(1973)
②三菱 コルトランサー (1974)
③マツダ RX-7(1979)
④ダイハツ シャレード(1982)
⑤日産 バイオレット (1982)
⑥トヨタ セリカ ツインカムターボ (1985)
⑦トヨタ セリカ GT-Four (1990)
⑧SUBARU レガシィ(1993)
⑨SUBARU インプレッサ(1996)
⑩トヨタ カローラ WR-Car (1997)
⑪三菱 ランサーエボリューション(2001)
⑫スズキ SX4(2008)

●トヨタ博物館●2022年春には「自動車産業史コーナーを中心にリニューアルする」と布垣館長は教えてくださった。開館を続けながら改修工事が進んでいる。期待大だ!! https://toyota-automobile-museum.jp/

 

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