なぜお江戸日本橋なのか!?
トヨタの自動運転開発拠点
TRI-ADオフィスに入った
トヨタ自動車の先進技術開発、なかでも自動運転先行開発の重責を担っているのがトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD ジェームス・カフナーCEO・東京都中央区)だ。2019年12月17日、メディア向けに新オフィスのお披露目が行われた。
インテリジェント(世界最高レベルのパワフル演算)、バーセプティブ(高度な認知能力)、リライアブル(確かな信頼性)、インタラクティブ(ドライバー中心の考え方)、アップグレーダブル(通信によるアップデート力)を5つのキーに据えてTRI-ADは自動運転開発を続けている。「アジャイル開発(開発者とユーザーが常に情報共有のキャッチボールを行うことで開発期間の短縮化を図る手法)」により、時代のニーズに則した高い開発力を獲得することに力を入れている。 現在の従業員数は650人程度。新規採用の約90名のうち半数以上が外国人で、女性が20%強。将来的にはエンジニアを中心に千人程度まで従業員を増やす計画だ。ハニカム式のオフィスレイアウト、継続的な従業員生涯教育の場である「道場」の存在も興味深い。従業員がリラックスできるエリアも広くとっている。また、インテリアには和のテイストを取り入れるなど、かつて日本の道路の起点だった「お江戸日本橋」にオフィスを構えることで、世界の優秀な人材を呼び込むための魅力づくりにも余念がない。「トヨタの東京本社より快適そうですね」とは某関係者の弁。ここから世界で勝てる自動運転技術が生まれることを期待したいものだ。 以下は質疑応答の一部。 Q 当社の特徴は? 取材・文・写真/神領 貢(本誌編集長)
|