ダイハツがDNGA採用車の第1弾にあたる新型タントを発表した。税込み価格は122万0400〜187万3800円。月販目標台数は1万2500台で、すでに1万6000台の事前受注を獲得しているという。
都内で行われた報道発表会にて奥平総一郎・社長は「お客様に最適なクルマをスピーディにお届けするため」として新しいクルマづくり(DNGA)に取り組んできたことを説明した。
また、会見では産学共同研究を通じて高齢化社会を見据えた新装備の開発と福祉車両の充実をアピール。とくにタントでは「構想の初期段階から福祉車両のことも考え、開発過程でのコストやムダを抑えることができた」(松林淳・取締役)という。ちなみに福祉車両には従来のウエルカムシートリフト(助手席昇降シート)とスローパー(車いす移動車)に加えてウエルカムターンシート(助手席回転シート)も新設定。
03年デビューの初代がジャンルを作って以来、いまでは軽自動車マーケットの45%をスーパーハイト系と呼ばれる背高ワゴンが占めているという。このジャンルではN-BOXが高い人気を誇っているが、奥平社長は「新型タントは基本性能が上がって操縦安定性や静粛性が向上した。競争は激しいが、十分に戦っていける」と自信を見せた。
ちなみにN-BOXについて、あるダイハツ関係者は「価格が高いのに、私たちが想定していたよりも売れている。その主な理由は、ホンダさんの軽自動車の売れ筋はN-BOXとN-WGNに二分していて、しかもスライドドア採用車はN-BOXだけ。また、ホンダ・センシングが人気の秘訣になっていることも調査でわかった」として「スマアシの機能を充実させて15に増やした」と語った。