ドイツBMW車の輸入販売元であるビー・エム・ダブリュー株式会社(ペーター・クロンシュナーブル社長、以下BMW社)は、7月6日づけの「BMWをご愛顧いただいているお客様へ」と題した既納先への手紙で、宮崎県と鹿児島県をテリトリーとするハニバイエルン社(本社鹿児島県・羽仁正次郎社長)との「BMW正規ディーラー事業に関する契約関係を解消する」旨を連絡した。これについて、BMW社は、「ハニバイエルン社との契約に記された内容が長期にわたって履行されなかったため、契約更新を行わなかった。お客様の権利を守るのはインポーターの務めなので、BMW社からお客様に直接連絡を差し上げた。当座は近隣の熊本と他の宮崎のお店が対応する。当該地域においては速やかに出店を行いたい。時期についてはメドがたっていないので、申し上げられる段階にない」との説明だった。
一方、当事者である宮崎BMWの支店長は、「7月9日 にお客様からの連絡で、BMW社が(お客様に直接)手紙を出したことを知った。当店からの手紙は7月9日に発送した。宮崎も鹿児島も現場従業員にはなにも知らされていないので、正直、何が起きたのか分からない。お客様の一部からは、「当社が経営破綻したのではないか?」との問い合せがあったが事実は異なる。部品の調達ルートも確保したので、保証整備はできないが、一般整備はできる。アフターサービスをきちんと実施することが大切と考えている」と話した。
宮崎BMWのお客のひとりは、「ハニバイエルン社は、30年以上BMW正規ディーラーを務めており、BMWとは歴史のある関係だったと思いますハニ社に問題があったとしても、BMWJapanの突然の対応は残念に思います。顧客の権利を守るとの説明も、顧客側からすれば見通しのない話しです。当分、大きな不便を被るのは私たちお客です」と話している(一部、編集部で修正しました)。
なお、マガジンX編集部では、ハニバイエルン社の羽仁正次郎社長にも連絡を試みたが、本日、火曜日は同社本社が定休日のため、羽仁社長とは連絡がとれていない。明日、引き続き連絡を取りたいと考えている。
写真は宮崎BMWのホームページから転載。取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)