マガジンX5月号でスクープした東北セキスイハイムが建てた家の施工不良が原因で、脳腫瘍を患ったとして裁判になっている件。最早、東北セキスイハイムは全社を挙げて取材拒否の姿勢を明確にした。このため親会社の積水化学工業の広報担当に取材依頼をかけた。午後に連絡が取れると言う。果たしてどのような対応となるか。
積水化学工業の広報担当者と話す前に、東北セキスイハイムの窓口となっている品質管理担当の部長から電話が来た。記者が山形支店にアプローチしたことの報告が あったためだ。「私が窓口なので、私にしてください」と言う。答はやっぱり「取材には応じられない」だった。延々30分話してしまった。
東北セキスイハイムの親会社である積水化学工業の広報担当者と話した。
「対応責任者は東北セキスイハイムです。(積水化学工業は)基本的には連携して対応します」と、東北セキスイハイムの「コメントできない」を容認する姿勢だった。
記者は、「取材を断っているだけでは、社会の支持は得られません。自分たちの主張はした方が良いですよ。組織が裁判に勝つことだけに地道を挙げて、現に雨漏りと脳腫瘍に苦しんでいる個人を放置するのですか」と、東北セキスイハイムの担当者に話したことと同じことを話しておいた。 組織にとってのお金の痛みと個人の生死を決して同等に扱うことはできません。世帯主には時間がないのだ。