ジャガー・ランドローバーは、2016年における自動車生産台数が英国全体の自動車生産台数の30%以上を占め、2015年に引き続き2年連続で英国最大の自動車メーカーとなった。
英国自動車製造販売協会(SMMT)が発表した2016年の英国の自動車メーカーの生産台数では、172万7,471台という最高記録を樹立。そのうち、ジャガー・ランドローバーの英国内にある3つの工場における生産台数は、前年比8%増の54万4,401台を達成。ジャガー・ランドローバーの車両は、英国製自動車の世界販売台数上位10車種のうち、5車種を占めているという。
最新のデータによると、ジャガー・ランドローバーは、年間生産台数が15万8,000台程度だった2009年に比べ、英国内工場の稼働率が240%以上に増加しており、劇的な変革を遂げていることがわかる。
2016年は、確固たる投資計画のもと、15もの新型モデルや改良モデルを市場投入した記録的な1年だったそうだ。ジャガーからは、ブランド史上最大のヒットモデルとなった「F-PACE」を発売し、ジャガー全体の生産台数を67%も押し上げた。ランドローバーからは、「RANGE ROVER EVOQUE CONVERTIBLE」を導入し、改めて「RANGE ROVER EVOQUE」を、ランドローバーにおいて最も販売台数を達成するモデルとしての地位を築いた。
2010年以降、ジャガー・ランドローバーは英国にある4つの製造工場に約40億ポンド(約5,720億円)の投資を行っていまる。その結果、10のモデルラインと、最先端の自社製INGENIUM(インジニウム)ディーゼル・エンジンが誕生。この投資には、欧州最大のアルミニウム車体工場の設置、2つの新しい最先端プレスラインの導入、そして全組み立てラインでの大幅な技術刷新などが含まれる。この大規模な拡張をサポートするために、従業員数を2010年の7,700人から1万9,000人にまで増加させており、雇用創出にも貢献しているそうだ。
今年度は、製品開発に30億ポンド(約4,290億円)以上の投資を決定。ジャガー・ランドローバーはこの勢いを加速させ、これまで以上に世界中のユーザーに向けてエキサイティングなモデルを提供していく予定という。
大きく蘇ったジャガー・ランドローバー。まだまだその勢いは止まりそうにないが、英国のEU離脱や米国の新しい政権が今後どのように影響するのかも気になるのだ。