みらいの島 共同プロジェクト本格始動

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住友商事、日産および、鹿児島県薩摩川内市の3者は、薩摩半島の西約30キロメートルに位置する甑島(こしきしま)列島に属する上甑島にEV40台を導入し、島民参加型のこしき島「みらいの島」共同プロジェクトを本格的に始動した。

このプロジェクトは、日産の商用タイプEV「e-NV200」を上甑島に40台導入し、EVの特性を活かした活用例を利用者が発信するとともに、EVによる再生可能エネルギー導入拡大の可能性を検討するもの。

今回導入する40台のEVは、過疎化が進む地域の課題である交通弱者を助ける公共の乗り物として、甑島の美しい自然環境と共生するエコな移動手段として、また、島民の生活の足として広く使用され、甑島のまちづくりに寄与。このプロジェクトによって、上甑島を走行する約400台の乗用車のうち10台に一台がEVという、国内有数のEV保有地域となる。

薩摩川内市と住友商事は、EVの使用済み蓄電池を用いた大型リユース蓄電池共同実証事業に着手し、甑島に再エネを最大導入するモデル事業を実施しているという。

このプロジェクトで導入するEVは、共同実証事業の一環で“走る蓄電池”としても活用を検討する予定。地域にEVが普及することで、再エネの出力変動を吸収できる容量が増え、より多くの再エネ導入が期待できる。数年後には、オンラインでEV充電を制御するシステムを構築するなど、大型リユース蓄電池と併用する新しいエネルギー・マネジメント事業の可能性も検討していくそうだ。

住友商事、日産および薩摩川内市はこのプロジェクトを通じて、地域に「再エネ」と「EV」を普及・定着させ、低炭素社会の実現につながる事業モデルの構築に取り組む。将来的には、みらいのエネルギーインフラを備えたこの「みらいの島」モデルを、甑島にとどまらず国内外に広く展開することを目指していくという。

エネルギー確保が比較的大変な離島でのEV導入が、どのようなメリットをもたらすのか興味津々だ。

 

 

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