「不便をかけないよう適切に部品を販売する」とボルボが説明

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「不便をかけないよう適切に部品を販売する」とボルボが説明。

日刊自動車新聞が2月7日付けで報じた「困惑する部品商社」の記事。それまで専門商社2社がボルボやポルシェのアフターセールスパーツを扱い、整備専業者中心に対して卸しができていたのに、今年あたまからインポーターからのパーツ供給が突如停止され、整備業者も両ブランドのオーナーユーザーもメンテナンスに困っている趣旨の内容だった。これについて名指しされたボルボとポルシェに話を訊くために取材依頼した。このうちポルシェジャパンは、「ポルシェジャパンと各ポルシェ正規販売店様との間で締結された具体的な契約内容に関わることですので、申し訳ございませんがご説明差し上げられない状況でございます。したがいまして、お申し入れのありましたインタビューに応じさせていただくことができない旨、ご了承いただきたく思っております」との広報部からの回答だった。一方のボルボ・カー・ジャパンは面会取材に応じてくれた。部品商社2社(以下、両者と呼ぶ)には取材が済んでいないので、実名を控えるが、輸入車ファンには知名度の高い新車のディーラーだ。新車ディーラーが整備業者向けに複数のプランドのアフターパーツを取り扱っているわけだ。

ボルボ•カー・ジャパン(以下、ボルボ)に聞いた。「両社とは2013年末でボルボの正規販売店契約が切れた。その後、交渉の末、2014年から2017年末までの4年間は、1年契約を毎年更新し、ボルボのアフターセールスパーツの卸しと小売り業務を認めてきた」(カスタマーサービス部)が、「昨年末で契約更新をしなかった」(同)と説明する。契約更新の手続きをとらなかった理由については確認できなかった。

純正のアフターセールスパーツは、ボルボ本社が「本国で生産し、各地域の市場規模等に応じて供給されている」(同)ということで、これを輸入元が管理し、正規ディーラーからの求めに応じて販売している。

「基本的には正規ディーラーが自社の保有客に対してサービスをしっかりやって整備収益をあげるために部品を仕入れるが、整備専業者から事前に問い合わせがあれば、ボルボユーザーに不便をかけることのないよう適切に販売する」(同)と説明する。

ボルボ側の説明を信じる限り、部品の売り惜しみや整備専業者が抱えているボルボユーザーの正規ディーラーへの誘導などはないようだ。

「正規ディーラーに部品在庫がない場合はボルボに問い合わせてくれれば、対応する。ユーザーや整備業者が困るようなことはしない」(同)と明言してくれた。パーツの価格については「正規ディーラーが決めることで、ボルボとしては把握していない」(同)のはそのとおりだろうが、送料を含めて個別対応になる分だけ、従来のような専門商社による大量仕入れ大量販売に比べると割高になる懸念はある。今後の状況を見守る必要がありそうだ。ボルボ車の整備入庫で困った事例が発生した場合はマガジンX編集部まで情報提供をお願いします。

法人対象の部品受注電話窓口は、0567-43-1577ボルボ純正パーツ問い合わせ窓口まで。個人の方はお客様相談室(TEL:0120-922-662)まで。

https://www.volvocars.com/jp/about/our-company/this-is-volvo-cars

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