鳥取県、鳥取ガス、積水ハウス、本田技研工業の4者は、地球温暖化防止と持続可能な低炭素社会の構築を目標とする鳥取県の「水素エネルギー実証(環境教育)拠点整備プロジェクト」を推進する協定に基づき、水素エネルギーの教育拠点として「鳥取すいそ学びうむ(とっとり水素学習館)」を整備し、完成セレモニーを行った。
再生可能エネルギーを活用した水素ステーションと住宅、FCV燃料電池自動車を水素エネルギーを活用して一体整備するプロジェクトは、これが全国初だという。
このプロジェクトは、将来の水素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーで水を電気分解し、水素を製造・供給する設備「スマート水素ステーション(以下、SHS)」を日本海側、かつ中国地方で初めて設置し、水素エネルギー利活用の省エネ・創エネによる快適でスマートな暮らしを提案・啓発することにより、スマートハウス化とFCV普及を促進し、ライフスタイルの転換を目指すもの。
この拠点では、鳥取ガスグループの敷地内にSHSと太陽光パネルを設置し、太陽光で発電した電力から水素を製造し、FCVに供給。また敷地内の積水ハウスの展示場をスマートハウス化して、燃料電池やFCVから住宅へ電力供給を行うなど、環境に優しく、快適でスマートな暮らしを支える仕組みを体験してもらうもの。
敷地内に、水素社会を映像などで学べるコンテナハウスを設置したほか、屋外では、自転車で水素を製造し、その水素を活用した電力でドローンを飛ばす体験も可能にするなど、子どもから大人まで学べる体験型学習エリアを整備し、水素エネルギー活用の理解促進に努めていくそうだ。
「鳥取すいそ学びうむ(とっとり水素学習館)」は、SHSの運用や水素学習のオペレーションなどのテストを終える4月頃のオープンを予定しているそうだ。
4社各者の役割は;
鳥取県:SHS設置費用一部負担、スマートハウス・学習エリアの整備費用負担、4者間の調整など
鳥取ガス:SHSの整備と運営など
積水ハウス:スマートハウスの設計整備など
Honda:SHSの技術的ノウハウ提供、学習エリアのコンテンツ制作への協力、水素学習におけるノウハウ提供、FCV「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」の納入など