「自賠制度を考える会」今年も中野洋昌国交大臣に要望書を手渡し

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「自賠制度を考える会」今年も中野洋昌国交大臣に要望書を手渡し

自賠責保険積立金繰戻金使った「介護従事者全体の報酬増」に言及。

12月17日午後、「自賠制度を考える会(福田弥夫八戸学院地域連携センター教授)」が、一般会計に貸し出されたままの自賠責積立金の早期繰戻しを手交により、中野国交大臣に要望書を提出した。

中野国交大臣は、「今年度は当初予算65億円、補正35億円繰戻しできた。引き続き交通事故被害者救済支援できるよう予算確保に努める。
これに応じて、福田座長も「年度合計100億円の繰戻しに感謝する。被害者救済の観点から、大臣間合意に基づき、早期かつ全額繰戻しの道筋を提示するよう財務大臣にも要請するつもり」と応じた。

手交後のぶら下がり会見での質疑応答。

Q 今年度百億円の繰戻しに対する受け止めは?
A 省内でちゃんと引き継ぎがされていると受け止めた。やっとここまで来た。ロードマップの作成により、繰戻しの道筋をつけるよう財務省には要望したい。
Q介助者が足らない。

A ヘルパーの賃金アップが必要。まだ足らない。自賠責のおかげで手厚い待遇を受けられていることに感謝したい。報酬増には人件費の確保が難しい。国の姿としては困難だろうが、隘路を広げてほしい。
ヘルパーをどう確保するか。どこの財源をどう使うかのハードルは高いが、なんとかいい方法はないのだろうか。介護者が介護できなくなった後をどうするかが課題だ。
Q 繰戻金のバラマキはないのか。
A 事業評価をやりながら使い道を精査している。点数化もしている。

Q 自賠制度に問題はないのか。

A 自陪制度の補助事業については、国、損保協会、JA共済それぞれの性格づけ、切り分けは済んでいる。心配していない。自賠責制度はノンロスノンプロフィット。世界に誇れる制度だ。緻密に作り上げられている。
昨今、クルマ対クルマの事故が増えている。ユーザーは加害者にも被害者にもなり得る。被害者対策がしっかりしていることは安心感に繋がる。介護できなくなっても人並みの生活ができる。手厚いシステムと考えている。

取材・文・写真/神領 貢(マガジンX編集長)

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