BMWグループジャパンは、大容量バッテリーの搭載により航続距離を大幅に伸ばしたBMW・i3の新型モデルを発表、10月1日(土)より全国のBMW i販売店で販売開始する。
BMW・i3は2014年4月に販売を開始した同社のEV(電気自動車)で、量産車としては初めてCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)をボディに採用することでバッテリー重量を相殺して軽量化を実現したモデルである。今回発表した新型では、エネルギー密度を高めた新開発リチウムイオンバッテリーを搭載することで、室内スペースを損なうことなく一充電あたりの走行距離を従来よりも70%アップした390㎞を達成、647ccの発電用エンジンを搭載したレンジエクステンダー搭載車ではさらに121㎞延長され、511㎞の航続距離を実現した。これは一充電で東京〜大阪間を移動できる距離である。新開発バッテリーは電解質が新開発のものとなっておりセル数は変わっていないとのこと。その代わり車両重量は約40㎏重くなっている。
さらに新型では、ボディカラーにi8にも採用されているプロトニック・ブルーを追加してインテリアも一新。従来までのインテリアは「SUITE(スイート)」というグレード名となり、クールでダークな色合いの「ATELIER(アトリエ)」、モダンでナチュラルな「LODGE(ロッジ)」という2バリエーションを追加して3グレードで展開する。
そして、さらなる商品力の強化として1年間公共充電サービスを無料で利用できる「ChargeNow(チャージナウ)」の付帯や、購入後3年間のメンテナンスサービス「BMW iサービスインクルーシブ」を全車に標準としながら、本体価格は従来モデルから据え置きの499万円(ATELIERのレンジエクステンダー非搭載車)からとした。なお、クリーンエネルギー自動車補助金は従来モデルよりもアップして最大36万5000円の受給が可能となっている。
9月27日に東京・虎ノ門にあるBMW iメガシティスタジオで行われた発表会でBMWグループジャパンのペーター・クロンシュナーブル社長は、「近日中に発表する7シリーズのハイブリッドモデルを含めてこれほど短期間のうちに新世代ハイブリッドを発表し続けることができたのはBMW iブランドの技術がBMWのコアモデルにも受け継がれたためであり、今後もiブランドに投資していく。サステイナビリティはBMWの企業戦略、文化にしっかりと根づいている。今回そのiブランドの次なるステップを発表することができて非常にうれしい」と語った。
■BMW i3税込価格
i3 ATELIER(受注生産):499万円
i3 LODGE(受注生産):545万円
i3 SUITE(受注生産):560万円
i3 ATELIER(レンジエクステンダー装備車):546万円
i3 LODGE(レンジエクステンダー装備車・受注生産):592万円
i3 SUITE(レンジエクステンダー装備車):607万円
BMW iスペシャルサイト http://bmw-i.jp