自動車アセスメント(JNCAP)とは、国土交通省とNASVA(ナスバ=自動車事故対策機構)が行っている自動車の安全性能に関するさまざまな評価試験と、その結果を公表してユーザーに安全性の高い自動車の選択を促す国の事業のことである。
評価試験は大きく「衝突安全性能」「予防安全性能」「事故自動緊急通報装置」の3項目があるが、2024年度からは衝突安全性能の試験のうち「オフセット前面衝突」に新しい試験方法が導入された。この動画は2024年11月8日に報道関係者向けに公開された新試験のデモンストレーションの様子である。
従来のオフセット前面衝突試験では、時速64㎞/hの試験車両をアルミハニカム障壁にオフセット率(車幅)40%で前面衝突させて、そのときの運転席および後席のダミー人形が受けた衝撃や室内変形を元に評価を行っていた。
今回の新試験では、日本での交通死亡事故の約3割を占める事故形態に即した評価を行うため、試験車両(自車)と対向車に模した台車(相手車)のそれぞれを時速50㎞/h、オフセット率50%で正面衝突。そのときの自車の運転席(男性ダミー)/助手席(女性ダミー)の衝撃だけでなく、相手車に与えたダメージも確認して評価に加えることで、自車だけでなく相手車への被害も防ぐ「共存性能」の普及を図ろうとしている。
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