BYDのEVセダン、シールが国内登場。先着1000台は33万円安のキャンペーン価格で販売

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BYDがATTO3、ドルフィンに続く第3のモデルとしてSEAL(シール)を国内発売した。税込み価格は2WD(後輪駆動)が528.0万円、4WDが605.0万円だが、導入記念キャンペーンとして先着1000台は33万円安(2WDが495.0万円、4WDが572.0万円)で販売される。なお、CEV補助金の金額は7月末までに決定される見通しだという。
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フラッグシップ・セダンに位置づけられるシールのボディサイズは4800mm×1875mm×1460mmで、EVにありがちなズングリとした背高感を伴っていない点が目を引く。ボディカラーは寒色系を中心に5色から選べる。
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床下に搭載されるBYD独自のブレードバッテリーには熱暴走と発火の危険性が低いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。その容量は82.56kWhで、航続距離は2WDが640km、4WDが575km(いずれも申請中のWLTCモード測定値)。このバッテリーパックは車両の構造体の一部を兼ねていて剛性アップに貢献しているという。また、クルマ側の充電時の受け入れ能力は105kWhなので、国内で増えつつある90kWの急速充電器でも十分に恩恵を受けることができるだろう。
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安全面では、他社で例を見ない幼児置き去り検知機能をドルフィンに続けて採用。これは車内のミリ波レーダーが動く生命体を感知するとヘッドランプとハザードランプを点灯させ、周囲に知らせる機能だ。また、日本仕様の独自デバイスとして誤発進抑制システムも装備されている。
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スタートダッシュを図るために先着1000台がキャンペーン価格で販売されることは冒頭で紹介したとおりで、これ以外にETC車載器、ドラレコ、メンテナンスパック、充電器と設置工事費を最大10万円までサポートする特典も用意(8月31日までにエントリーを済ませて10月31日までに車両の登録を済ませる必要あり)。

IMG_1621都内で開催された報道発表会でBYDオートジャパンの東福寺厚樹 社長は実店舗で販売する重要性を説明した上で、今年の12月末までに全国90拠点を開業させ、従来から公表しているとおり25年末までに全国100店舗を開設する計画を改めて訴求した。これまでの国内での累計受注台数は2500台で、「戦闘力の高い商品」(東福寺社長・談)であるシールを潮目にして今後も毎年1台以上のニューモデルを投入して輸入EV販売のトップランナーをめざすという。現状、シールに対する反響として「出たら買いたいというユーザーが約100名、試乗して決めたいというユーザーが約300名いる」と東福寺社長は説明した。

ところで、BYDはCMのイメキャラに長澤まさみを起用しており、これが直近の自動車CM好感度ランキングで2位にランクイン。販売店を訪れた消費者の30%はこのCMがキッカケになったと答えており、なかでも女性に対する訴求力が高いそうだ。

一方、BYDは熱効率46.06%、航続距離2100kmのPHEVを海外で発表した。これに関しては「日本への導入は検討課題。まだ発表できることはない」(東福寺社長・談)としたものの、導入の可能性を否定しなかったため、いずれ内燃機関を搭載したBYDの乗用車が正規輸入されるかもしれない。

余談ながら、当初は23年中に予定されていたシールの国内導入がここまで遅れたのは認証関連で手間取ったのが理由のようだ。逆に言えば、焦らずキチンと必要な手続きを済ませたと捉えることができる。7月以降に全国の販売店にデモカーが配備されるとのことなので、その際の反響に注目したい。
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