継続検査「ロービーム計測」への完全移行2026年8月まで先送り

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今年8月からロービーム計測に移行するはずだった継続検査。平成27年から今年7月までは経過措置として、ロービーム計測とハイビーム計測のどちらかひとつで良かったが、元々の予定では今年8月から「ロービーム計測」に一本化されるはずだった。

これがさらに2年間、令和8年(2026年)8月までハイビーム計測のみでも検査を受けられるよう、ロービーム計測への完全移行が先送りされた。

 

国交省によれば、「すでに北海道、東北、北陸信越、中国地域では完全移行が済んでいる」(整備課)とされるが、その他の地域では「完全移行」に至っていない。各地での意見交換会でも業界関係者、ユーザーから様々な声が寄せられているという。

●古い車種はカットオフライン等がはっきりしない。レンズカバーが白く濁ってしまってレンズカバーを磨くだけでは合格しない車両がある。

●オートライト搭載車種など光軸調整が難しい車種がある。

●事前にテスターで調整しても検査ラインで不合格になる場合がある。

●完成検査切れ車両、初回車検時にも合格しない場合がある。

●ロービーム計測に調整すると、ハイビームが眩しくなる場合がある。

●古い車種はそもそも交換部品がない。

●部品交換代が10万円以上するものがあり、ユーザーの負担感が大きい。

こうした事情から古い車種への救済要望や、実態調査を求める声が多いためだ。

国交省と運輸支局の検査ラインを運営する自動車技術検査機構は、ロービーム計測への移行を受検者に促すとともに、物理的に光軸調整ができない、交換部品がないなどの車両について実態調査を行い、今後の対応を検討するようだ。

取材・文・写真/神領 貢(マガジンX編集長)

本文と写真は関係ありません。写真は旭川支局の検査ライン。IMG_5159

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