日産による下請法違反 で公取委が是正勧告行う

スポンサーリンク

日産による下請法違反

公取委が是正勧告行う

 

3月7日、公正取引委員会(以下、公取委)は日産自動車(以下、日産)に対して、下請代金支払遅延防止法(以下、下請法)違反行為があったとして。同社に対して勧告を行った。

公取委の発表によると、日産は令和3年1月から同5年4月までの2年あまりに渡り、請求金額から「割戻金」名目で30億円以上を不正に天引きして支払っていた。対象の下請け事業者は36社に達する。なお、日産は今年1月付けで不当に減額した分について返金を行い、今後、「割戻金」の運用を廃止すると発表した。

公取委の勧告に対して日産は、「当社は、本勧告を大変重く受け止めております。サプライヤー様との強固な信頼関係なくして双方の事業の発展は成し得ません。法の遵守状況についての定期的な点検体制の強化、並びに役員や下請取引に関わる従業員への教育の徹底及び定期的な研修の実施など、法令遵守体制の強化を行うとともに、再発防止策の徹底に取り組み、今後の取引適正化を図ってまいります。本勧告により、当社活動に直接関わる全ての方々だけでなく、広く関係各署に多大なご迷惑をおかけしましたこと、改めて深くお詫び申し上げます」とプレスリリースした。

自動車業界ではここ数年来、下請法や車両法など多岐にわたって違反事例が発覚している。組み立てメーカーから新車・中古車販売業まで業種も様々だ。地に落ちた国民の信頼を取り戻すのは容易ではない。業界団体の自工会にもコメントを求めている。

取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)

1
スポンサーリンク