軽EVのパイオニアであるミニキャブEVの商品力が向上

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minicabEV三菱がミニキャブMiEVを改良し、ミニキャブEVに改名した(発売は12月21日)。税込み価格は243万1000〜248万6000円。
2011年末の発売から約12年間を経て累計販売台数は1万3000台に達した。そのノウハウを活かし、参入が予想されるライバル車に対するアドバンテージを保つために手直しが行われた。

今回の改良ではモーターなどのコンポーネンツが刷新されてバッテリー容量は16kWhから20kWhに増強され、一充電あたりの航続距離は改良前より約35%伸びて180kmをマーク。また、静粛性と乗り心地も改善された。

安全性能の向上も大きなトピックだ。衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報、自動ハイビーム、誤発進抑制機能、リアパーキングセンサーが新採用されてサポカーSワイドに適合している。坂道発進時に重宝するヒルスタートアシストの追加も見逃せない。
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実用面ではAC100V・1500Wのアクセサリーコンセントをオプション設定(2シーターのみ。8万2500円)。
一方で急速充電機能をオプション化することで、前述した改良や装備追加を経ながら価格を据え置いた(4シーターは3万3000円アップ)。開発責任者は「ユーザーである企業にヒアリングすると、昼休みや夜間に事業所で充電するケースが多くて急速充電の使用実績は少なかった」と説明する。

外観の変更点も少なく、今回はフロントパネル一体のバンパーがリニューアルされただけだ。これについては「ユーザーの要望に完全に応えきれていないことは理解しているが、ユーザーからは『外観の変更は重要ではない』との声も多い。優先順位をつけてニーズの高い箇所から改善した」という。

航続距離に関しては目標値200kmを打ち出している競合他社もあるが「ヒアリングや使用データ、コストも加味して180kmがベストと考えた。それ以上を求めるユーザーも存在するので、今後も声を聞きながら改良を考えていきたい」とした上で「昼休みに追加充電したり、EVを短いルートに用いるなど、ユーザーがカバーしている」とのエピソードも紹介された。

長らく使われてきたMiEVの名称が完全に消えたのは残念だが「ユーザーに(電気自動車のネーミングであることが)伝わっていなかったとの反省もあり、ストレートでわかりやすいEVに改名した」とのこと。

なお、併せてデリカD:5には冬の特別仕様車であるシャモニー(455万7300〜465万6300円)が、デリカミニには そのエッセンスをセットオプション化したシャモニーパッケージ(17万9190円。参考取り付け工賃を含む)がそれぞれ加わった。今回のシャモニーは外装パーツが針葉樹をイメージしたグリーンにまとめられている。
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