トヨタオートオークションに聞いた
ビッグモーターについて「答えられない」
トヨタオートオークションを主宰するトヨタユーゼック(千葉県千葉市・北口武志社長)が主催するトヨタ・オート・オークション。「TAA」の方が馴染み深い人もいるだろう。
損保、信販会社、リクルート、プロトなど広告会社が次々とビッグモーター(以下BM)との商売を断絶する発表を行なっている。そのBMの最後の生命線とも言えるのが、全国にあるオートオークション会場(AA)だ。
BMは仕入れも業販もAAを通じて多数行っていた」(BM関係者)。AAは規模や地域性、扱う車種の違いなどで、それぞれ特色がある。BMは時宜に応じてAAを使い分けていた。中でも扱い台数で首位を争うTAAとUSS(愛知県東海市・安藤之弘CEO)が二大勢力と言われている。
TAAに本日現在でのBMに対する対応を聞いた。が、結論から言うと非常に生温いものだった。取材に応じた担当者は、
- BMが会員登録しているかどうかは「答えられない」
- 会員規約に則って「適切に対応する」
- 「報道を注視している」としながらBMに話しを聞いたかどうかすら答えない。
- (不正の)確認が取れれば「速やかに対応する」とのらりくらりだ。
こんな具合である。コンプラを重んじるトヨタ自動車の100%出資子会社とは思えない鈍さだ。結局のところ、TAAも法令遵守より「カネ」なのだろうか。
取材・文/神領 貢(マガジンX編集長)
写真はトヨタユーゼックHPより抜粋。